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番外編『皐月、セックスレスで悩む』9

「…ふっ……んっ……。」 皐月の短い舌裏を舐めながら吸っては、自分の口腔へ誘い込む。皐月は背中に手を回してもじもじと腰を揺らし押し付けた。明るい室内で、火照った躰がはだけたパジャマからよく見える。 「………僕が欲しい?」 小さく笑って言うと、皐月は恥ずかしそうに頷く。 蒼は服を脱いで皐月の躰を起こして向かい合うように自分の膝へ乗せ抱き締めた。 久しぶりの感覚に心臓が重なり合い鼓動する音が響きなように聞こえ、温もりが心地良い。 「蒼、抱いて…………。」 皐月はぎゅっと抱き締めるようにしがみつく。皐月の肩や鎖骨に唇を当て、優しく愛撫しようとすると皐月は躰をくねらせた。 「皐月?」 「……その……前戯いらな…い…。」 下へ手を伸ばし、皐月は腰を浮かし硬くなっているモノを後孔の窄みに当てる。 「もう挿れて欲しいの?」 俯きながら、皐月は我慢出来ずに自分で腰をゆっくりと下ろしていく。 「……ァッ…………おっき…ぃ……ひぁ…。」 久しぶりのキツさと擦れていく感覚に蒼は眉を顰める。皐月のナカは弛緩しているが、ぎゅうぎゅうと締め付け柔らかくうねる。 「皐月、気持ち良い……?」 そう言いながらも蒼は快感に飲まれそうなのを堪えながら、皐月の腫れた乳首を口に含む。舌で転がしながら軽く噛んだ。 「…んっ……蒼、ダメッ……いっちゃう…。」 皐月は揺さぶられながら、ピクピクとすでに絶頂に達する。 「皐月、可愛い。」 蒼は微笑みながら、蕩けて半開きになった唇にキスをする。敏感に反応してくれる皐月が愛しくて、もっとドロドロに蕩かしてしまいたくなる。 ふと横に置いたローターが目につきスイッチを押して皐月の昂ぶったモノにあてた。 「…あ、蒼ッ…!?…やぁっ…ァッ…ああーーー!」 振動を押し当てながら、深く下から突き上げる。ぴゅくぴゅくと先端から精子が溢れてまた皐月は達する。ローターを胸の突起にもあてると振動で、皐月はまたピクピクと痙攣する。 「皐月、いつもこんな事してるの?」 「……いやぁ………あッ…して…なぃ…。」 逃れようとする皐月を抱き締めて、さらに深く突き上げて揺さぶった。半年ぶりのせいか、初めてセックスしているような感覚になる。 「玩具の方が気持ちいい?」 「あおっ…蒼の方が…気持ち…い…ッ…ぁ…。」 白い躰が反り、皐月の腹が挿入してる部分が少し膨らんでる。皐月は腹の部分を擦りつけるように動く。ゴツゴツと奥深く当たり、気持ち良い。このまま歯止めが効かなくなりそうだ。 「エッチになっちゃったね………。」 耳元で囁くように言うと、それだけで皐月はナカで痙攣しながらイッている。根元まで挿れると、ぬちぬちとローションが泡立つ。 「…やっ…ぁ…んっ…ァッ…ああああ…。」 可愛い。 皐月が愛しくて堪らない。 自分のパジャマを着ながら、求めてくる皐月が愛しい。 互いに貪りながら唇を重ね、蒼はさらに皐月を求め続けた。

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