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ボランティア研究部・夏合宿
バザーから数日経った頃。ボラ研の次の夏休みの活動がやってきた。
夏休みのメイン活動ともいえる合宿。大変盛り上がった。ボラ研で四日間の旅行。
電車で数時間かかる、田舎といっては失礼であるが、海が綺麗な街へ行って主に小学生相手に活動した。
海の傍で暮らしているだけあって、子供たちはみんな海での遊びに詳しくて、ボラ研のメンバーは貝探しだの、サンドアートだの、あれこれ教わることになって。「今日はどっちがボランティアだったかわからないな!」という日もあった。
ほかには小学校の体育館でバザーをやり、別の日にはドッジボール大会をやり。毎日やることで埋まっていて、動きっぱなしの楽しい四日間となった。
そもそも合宿というだけで楽しいものだ。小学生たちとは夕方までの活動であったので、夜はボラ研メンバーと、あと顧問の鈴木教諭はじめ、同行してくれた教師たちも巻き込んで、キャンプファイヤー、バーベキュー、あるいは肝試し……夏の遊びは一通りやった。
夜は大部屋の布団でひそひそと内密な話もしたし、合宿でやるべきことはすべて堪能したといえるだろう。
帰り、瑞樹は駅の傍にある土産屋で玲望に土産を買った。
玲望のリクエスト通り、食事の足しになりそうな魚の干物や瓶詰めなどという実用的なものも買ったけれど、ほかにもうひとつ。
貝殻で作ったストラップをひとつ買った。
いまどきスマホにストラップをつけることは少ないけれど、ペンケースやバッグなど、つけられるところはいくらでもある。
それにつけてくれなくてもいいのだ。
玲望の身近に置いてくれて、見るたびに自分のことを思い出してくれればいい。
そういう気持ちで、瑞樹は綺麗に包まれた袋を大切に旅行バッグの一番上に入れて、帰路についたのだった。
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