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第10話リーちゃんの誕生日旅行④

頭が逆になるような体勢でアナルを指で弄り合い、今は向き合って座っている。2人揃って荒い息を吐いている。ペニスも舐めあったが、まだ今日は1度も射精していない。今すぐ射精したい気持ちと、長く馬鹿と楽しみたい気持ちがせめぎ合って、今のところ後者が勝っている。 馬鹿が楽しそうな雰囲気丸出しで、双頭バイブなるものにローションを塗りまくっている。黒くて長く、亀頭を模した先っぽが太くなっていて、これで馬鹿と繋がるかと思うと、不思議と気分が高揚する。馬鹿と直接繋がるのが1番気持ちいい気がするが、これはこれで興奮するかもしれない。 「リーちゃん。リーちゃんに先に挿れるね」 「……ん」 膝を立てて脚を広げ、腰を少し浮かせたリオールに馬鹿が近づき、見た目がグロテスクな双頭バイブの片方をリオールのアナルに押し当てた。ローションの滑りを借りて、ゆっくりと熱のないものがリオールのアナルの中に入ってくる。太くなっている先っぽの辺りが前立腺に当たると、リオールは思わず腰を上げて小さく喘いだ。長い双頭バイブが3分の1程リオールの中に入ると、リオールの中に双頭バイブを押し込んでいた馬鹿の手が止まった。固さは兎も角、太さが少し物足りない。馬鹿のペニスはもっと太いし、何より熱くて堪らない。馬鹿の熱とは違うものが入っている感覚に、なんだか違和感を覚える。 馬鹿がすぐ間近でリオールと同じ体勢になり、双頭バイブの反対側を掴んで、自分でアナルに入れ始めた。快感を感じているのだろう。馬鹿の顔が気持ちよさそうに歪んだ。初めての熱のない玩具の感触よりも、馬鹿の感じている顔の方が余程興奮する。馬鹿が気持ちよさそうな息を吐いて、潤んだ瞳で真っ直ぐにリオールを見た。 「どう?」 「……微妙」 「スイッチ入れてみるね。あ、これね。スイッチが別になってるんだ。遠隔操作ってやつ。そんなに遠くからは使えないけどね」 「ふーん」 馬鹿が小さなものを見せてきた。スイッチ装置らしい。双頭バイブ本体には魔石が入っていて、それで動くそうだ。馬鹿がスイッチを押し、円形のボタンのようなものを回すと、途端にアナルの中のバイブが動き出した。小さくウィンウィンと音を立てながら、アナルの中を掻き回される。人間のペニスには真似できない動きだ。初めての感覚に、リオールはビクッと身体を震わせた。 「あぁ……リーちゃん、気持ちいいでしょ?」 「ん、くっ、あぅ……」 「ほら、こうしたら、もっと、いいよ」 馬鹿が腰を揺すり始めた。馬鹿が動くと、アナルの中のバイブも動き、円を描くように掻き回されている中が更にバイブで複雑に擦られる。正直、かなり気持ちがいい。馬鹿も一緒になって、気持ちよさそうに喘いでいる。リオールも馬鹿を真似するように腰を揺すると、馬鹿が大きく喘いだ。少し腰を動かして、自分からぐるんぐるん回っているバイブの先っぽに前立腺の辺りがくるようにすると、前立腺が強く刺激されて、激しい快感に目の裏がチカチカする。意識してアナルに力を入れて、強くバイブを締めつけ、馬鹿のアナルにバイブを深く押し込むようにすると、馬鹿が涎を垂らして喘ぐ。馬鹿もリオールの真似をするように腰をくねらせて揺すった。リオールの奥深くにバイブが入り込み、中を掻き回される快感に堪らず腰を震わせて喘いでしまう。 確かに気持ちいい。だけど、やはり物足りない。生の馬鹿のペニスの熱が恋しい。 馬鹿が2人で繋がっている双頭バイブの真ん中ら辺を掴み、双頭バイブを揺すったり、お互いのアナルに抜き差しするように動かして、快感を高めてくる。イキたいが、イキたくない。こんな熱のない玩具よりも、馬鹿のペニスで思いっきりイキたい。 リオールは双頭バイブを掴んでいる馬鹿の手を掴み、ゆっくりと双頭バイブをアナルから引き抜いた。ぐっと深めに馬鹿のアナルにバイブを押し込む。ウィンウィンと小さな音を立てながら、馬鹿のアナルからはみ出たバイブがぐねぐねと動き回っている。 「リーちゃん?」 とろんとした目で見てくる馬鹿の身体をベッドの上に押し倒し、リオールは馬鹿の身体に跨った。 指で解したし、バイブも入れていたから、馬鹿のデカいペニスだってすぐに受け入れることができる。バイブで中を掻き回されている馬鹿が、喘ぎながらリオールを見上げてきた。 リオールは、馬鹿の太くて長く、血管すら浮いているバキバキに勃起したペニスを片手で掴み、欲しくて欲しくて堪らない自分のアナルに、馬鹿のペニスの先っぽを押しつけ、ゆっくりと腰をおろした。メリメリと、狭いリオールのアナルを馬鹿のペニスが押し拡げるようにして入り、どんどんリオールの中を熱く満たしていく。あぁ。これだ。この感覚だ。玩具なんかにはない馬鹿の熱に蕩けてしまいそうだ。 馬鹿のペニスを根元近くまでアナルで飲み込むと、馬鹿がビクビクッと身体を震わせ、大きく喘いだ。 「あぁぁっ!リーちゃん!同時はっ、むり、イッちゃうっ」 「まだイクなよ」 「あぅっ!むりっ!むりっ!」 「あぁっ!?あ!あ、あ!あ!」 馬鹿が大きく喘ぎながら、腰をカクカク動かし始めた。馬鹿の普段よりも熱くて固いペニスで内壁をゴリゴリ擦られる。まだイカせたくない気はするが、馬鹿のだらしないイキ顔を早く見たい気もする。リオールは馬鹿の身体の両側に手をついて、馬鹿の動きに合わせて、リズミカルに尻を上下に振り始めた。蕩けきった顔をしている馬鹿の目から涙が溢れ、汗や鼻水、涎で顔がぐちゃぐちゃになっている。ひっきりなしに喘いでいる馬鹿の唇を舐め、むちゃくちゃに舌を舐め回すと、馬鹿の身体をが痙攣するかのように震えだした。リオールの中にある馬鹿のペニスが微かにビクビク震えている。どうやらイッたようである。早漏め。 馬鹿が涙声で懇願してきた。 「ぬいて、ぬいてリーちゃん、イッ、イッてる、イッてるからっ」 「どっちを?」 「おもちゃ」 「ん」 イッている最中にアナルの中を掻き回されまくるのがキツイのだろう。馬鹿の上に伏せていた身体を起こし、リオールは身体を捻って、馬鹿のアナルから伸びている双頭バイブを掴み、ずるぅっと引き抜いた。くねくね動いている双頭バイブを、ぽいっとベッドの上に無造作に投げる。腰を上げて、また下ろして、馬鹿の萎えたペニスをゆっくりとアナルでしごくように動くと、馬鹿が喘ぎながら、リオールの腰を両手で掴んだ。円を描くように腰を回すと、じわじわと馬鹿のペニスが固さを取り戻していく。 馬鹿が真っ赤に染まった色んな液体でぐちゃぐちゃな顔でリオールを見上げてくる。 「あぁ……リーちゃんのお尻気持ちいいよ」 「んっ!あぁっ!」 「リーちゃんのおちんちんも欲しいよ」 「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!」 馬鹿がリオールのペニスに触れ、ぬるぬるに濡れているペニスの先っぽを掌でぐりぐりしながら、腰を動かして下から突き上げてきた。急速に快感が高まっていく。早くも完全復活した馬鹿のペニスがゴリゴリと強く激しくリオールのアナルを擦り、奥を突き上げ、どんどん追い詰めてくる。 アナルを攻め立てられながら、ペニスの先っぽだけをぐりぐりと強く掌で刺激され続ける。堪らない強烈な快感に頭の中が真っ白になり、だらしなく声を上げることしかできなくなる。 身体の中をぐるぐる暴れまわっていた快感が弾ける瞬間がきた。リオールは身体をガクガク震わせながら、ぷしゃあっとペニスから潮を吹いた。アナルが勝手に、ぎゅうっとキツく馬鹿のペニスを締めつける。いっそ意識が飛びそうな程の強烈過ぎる快感に、リオールはぐったりと馬鹿の身体に身体を預けた。潮を吹いたから、射精はしていない。馬鹿に掴まれているリオールのペニスは勃起したままだ。強烈過ぎる快感に弛緩した身体を思うように動かせない。 馬鹿がリオールの頬に触れ、だらしなく開けた口を舐めてきた。 「上手に潮吹きできたね。リーちゃん」 「あ、あ、あ、あ……」 「次は僕の中でイッてね」 馬鹿がリオールの腰を両手で持ち上げ、リオールのアナルからペニスを引き抜いた。ごろんと横に寝転がらされ、仰向けになったリオールの身体を馬鹿が跨ぐ。馬鹿が敏感になっているリオールの肌に舌を這わせる。首筋を舐め、鎖骨を舐め、乳首を舐め、臍の穴に舌先を突っ込み、陰囊を舐め回される。イッたばかりの身体には強い刺激に、リオールは身を捩って悶えた。 馬鹿がリオールのペニスに触れ、自分のひくひくしているアナルにペニスの先っぽを押しつけ、ゆっくりと腰を下ろし始めた。キツイ括約筋の締めつけと柔らかい熱い内壁の感触にペニスが包まれていく。 馬鹿が気持ちよさそうな息を吐きながら、手を伸ばして、ビクビク腰を震わせるリオールの頬を優しく撫でた。 「リーちゃん。可愛い。僕の中でいっぱい出してね」 涙で滲む目を向ければ、馬鹿がふにゃっと笑った。リオールもつられて頬を弛めた。 馬鹿の柔らかくて熱い身体が気持ちよくて、興奮するけど、なんだか気持ちが落ち着いて、ずっとこのまま2人で絡み合って、いっそのこと1つに融けてしまいたい。 リオールは馬鹿と2人、お互いの気が済むまで、何度も何度も刺しつ刺されつしながら、快感を貪りあった。

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