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29.ポップサーカス 【2】
「ちょちょちょっ、待った!! よっく考えような!! ココは外っつうか、道端っつうか、住宅街なんすけど!!」
「ごめん、京灯。我慢できないみたいだ」
「あ、そっか~て、そんな軽く受け流されっと思うなよ!!」
「うん、まあそういう事だから」
「よくねえから!!!」
批土岐くんてば大胆。
なんて、余裕かましている場合ではなく。
幾ら人通りもそうないとは言え、ココは確かに住宅街。
余りにもやばい、やば過ぎるだろう。
すでにボタンが一つ、また一つと外されていっている緊急事態の最中、今が一番ピンチなんじゃないかと思えてきた。
「おおお落ち着け会長!! まずアレだ!! 話し合おうぜ!!」
「俺は落ち着いてるよ」
て、アレ?
え、そういやちょっと待て。
なんかすげえナチュラルに俺がネコになってねえ?
え、マジやっぱそうなっちゃうの?
「どわっ!! おま路上で脱がせてんじゃねえぞいたいけな高校生を!!」
「ん?」
「く…ッ!! 可愛い…!!」
ハッ!!
て、気をしっかり持て俺!!
ある意味ここからが、ホントにホントの正念場かもしんねえ。
「お前!! 夕闇のホモとかいってフライデーされっぞ!!」
「なんのこと?」
【END】
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