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8.ポップサーカス 【3】

「俺、今日はホントに我慢出来ないみたいだ」 「なっ…にが」 優しげな笑みを浮かべながらゆっくりと近付いてきた批土岐。 ここまでみっともない姿さらけ出した甲斐あってか、批土岐を引き止めることにはどうやら成功したらしい。 喜べ俺っっ!!…複雑。 「そんなに俺にいてほしいんだ?」 「そっ…れは、んっ」 いて…ほしいっちゃほしいけど、つうかこんなにしてくれたくせによく言うよ批土岐ちゃんめ。 目の前までやって来た批土岐は俺の顔を覗き込みながら、そっと自身に触れてきた。 微妙な刺激に、たまらず声を漏らしてしまう。 「嘘だよ。こんな状態の京灯を置いてくわけないだろ?」 「ふっ、ぁっ…あ、いっ…」 顔を俯かせながら、堪え切れなかった声が滑り落ちる。 力を無くす体、踏ん張るだけで精一杯だった。 「でも、お陰でいいのが見れちゃったな」 「おっ…前、んっ…あ、ぁっ」 片腕は俺の腰にまわして支えながら、自身をどんどん追い上げていく。 どうやら俺は遊ばれただけらしく、悔しさよりも何かもう恥ずかしい。 「気持ちいい?いいよ、イッて」 「ぁっ、あ、んっ…声がっ…んぅ」 耳元に唇を近付けて囁かれながら、絶頂へと向かう。 ねっとりとした音がこの空間内に広がって、より一層煽られた。 声もやばい位に出ちゃってこのままじゃ絶対やばい。 「ぁっ、もうっ…無理っ、あっ!んうっ…」 追い上げられて一際デカい声が口から出てしまい、やばいと思った瞬間。 その唇をイキナリ塞がれ、重なり合ったそこから出るのは唾液の混ざる音だけ。 「んっ…、んうぅっ…!!」 絡み合う舌と、丁寧に与えられた愛撫によって限界に到達した自身。 力を込めて一気に下から上へと扱き上げられた瞬間、ビクンと体が反応した。 「んっ…、ぁっ」 キスによって声は押さえ込まれ、飛び出した白濁は批土岐の掌によって受け止められた。 息を乱し、眉間に皺を寄せながら呼吸をただ整え続けるしか出来ない俺。

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