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11.ポップサーカス 【3】
そんな俺に向けた笑顔は変わらないまま、隙あり!といった感じで俺の片足をひょいっと上げにかかった。
腕に足を掛ける状態になり、ズボンも結構ズリ落ちていたし最高に情けない姿に。
「ばっばかだろお前!つうか恥ずかしいんですけど!下ろせって!流石にこれはっ…」
何故に肩に担げる位の高さにまで俺の片足が上げられなきゃならんのか。
軽く羞恥プレイなんすけど、ああぁっ…お婿に行けないっ!!
「慣らさないと、辛いのは京灯だよ?」
「それはそうだけどっ…て、いや!違うし!」
「何が?」
くぅっ!挿れる気満々だよこの人!!
何の躊躇いもなく言ってのける、そんな批土岐がまたいいんだけれど。
いやでもちょっとコレは、どうなんだ。
「ほら。こんな所見られてもいいの?」
「いいわけないだろぉっ!?」
「あんなに誘ってたのに、どうしたの?」
「どうしたもこうしたもっ…この格好はかなりハズいからっ…ぁっ!」
と、必死の俺の言葉は空しく宙を舞い。
すぐに感じた内部の異物感、反射的に零れた矯声にハッとした。
「あ。どんどん入ってく」
「アホ!んなこと言わなくていっ…くっ、ぁ」
あれだけ誘っておいて今更な感じかもしれないけど、こんなことになるなんて思わなかったわけですよ。
結局批土岐のペースに飲み込まれちゃったし…。
少し前屈みになった批土岐の顎が、俺の肩に触れる。
探りながらじわじわと、狭い道筋を確かめながら歩みを進めていく指。
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