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18.ポップサーカス 【5】

「あ゛───…死ぬ」 居間のソファで仰向けになり、ぐったりしていた俺。 「大丈夫?」 「大丈夫なわけねえだろッ…!素晴らしいことしてくれやがってこのやろおっ…!!!」 そこへ飲み物を持ってやってきた批土岐、しれっとそんなこと言いやがって!誰のお陰でこんなんなったと思ってやがる!!! 「でも、一緒に入ろうって言ったのは京灯だよ」 「あぁ?!んだよそれ!あんなことになっとは思わねえだろが!!」 テーブルに置きながら、俺が誘ったみたいな言い方しやがって! ただ純粋にサッパリしようと思って!それだけだっつのに!色んな意味でお前が一番サッパリしてんじゃねえかよ!!! ムカムカと腹を立たせながら、また少し悪戯っぽい笑みを浮かべてくる批土岐。 「分からない?それは困ったな、そこまで鈍いとは思わなかったよ」 「批土岐ちゃん!!!喧嘩売ってんのかテメェ!!!」 最近、言葉が刺さるんですけど。 ガバッと疲れていながらも起き上がった俺に、批土岐はトドメを刺しにかかる。 「まあ、先に謝ってたことだし」 「あ?……………あッ!!!!!!」 「それに気持ち良さそうだったし、それにとうとう…」 「ぁんだよッ」 「攻めを夢見るのはやめたんだろ?」 「!!!?」 「俺の(強調)、ネコになるって言ってたしね」 爽やかに笑うその姿、かっけえのは分かってる。 けどなあッ……!! 「~ッ!!!!てってめえ鬼だ────ッ!!!!!!!」 今日も今日とて俺はッ………! でもいつか!いつかッ…… 寝込みとか油断してるとこを襲って… そこ!!姑息になってきたなとか言うな!!! 【END】

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