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4.ポップサーカス 【8】
「ッ……」
サッサと一足早く出て行ってしまった批土岐に、なんかこういう時のアイツって冷てえ!!なんて思いつつも、制服の上から弄られたソコがやばくて、もっと下のほうがズクズク疼いてきてどうしようもなくて…ッ
「…ッマジかよォッ」
批土岐の手が離れていってしまったことに名残惜しさを感じて、唇からつい零されてしまった甘い息遣いをアイツは絶対聞き逃したりなんかしない。
すっげえハズい、なんでこの俺がこんな目にあわなきゃなんねんだよッ…
「……」
そっと機内から出てみれば、沢山の人の姿…大半は同年代。
こんなとこで、俺さっきまでなにされてたっ…なんて声出してたっ…
──ズクンッ
「……ッ」
あ、この感じ……やべえっ……
誰も一枚隔てた薄いビニールの向こうでなにしてたかなんて知らない。
プリクラ撮ってるだろう、なんて当たり前のように頭が勝手に認識して疑いすら持たない。
誰かが間違えて入ってきたら…
隙間から偶然見えたら…
スリル、やべえ位のスリル。
「京灯?ホラ、おいで」
「……ッ」
ああ俺もう……っ
──無理ッ・・・
落書きコーナーからビニールを捲って顔を覗かせてきた批土岐が手招いてるのを見て、ちょっとやばくなってる前は誰にも見られないよう注意しつつフラつきながらくぐっていく。
「なにか書く?俺は別にないから、もういッ…っ!?」
穏やかに微笑むその顔、批土岐が最後まで言うのも聞かないでガバりと抱きついた俺はその唇を思い切り塞いでいた。
「ッ…、京灯」
「ハッ、っ…批土岐ィ…っ」
理性が吹っ飛んで、もう俺には気持ち良くなりたい思いしかない。
誰かに見られる、見られてたかもしんねえ。
けど、そんなシチュエーションにいつもより興奮してたなんて…認めたくねえけど、けどっ……実際もうたまんなくてどうしようもなくて。
「やめて欲しかったんじゃなかったっけ」
「…っなこと…、言っ、てねえっ…」
批土岐の問い掛けに、視線を逸らしながらモゴモゴと言ってのける。
「…全く、仕方ないな」
少しの間を置いて触れてきた批土岐の手が頬を滑る。
「ッ…ん」
そっと顔を上げて、ごく自然に触れ合った唇。
「移動しようか」
そして言われた言葉に、コクりと素直に頷く俺が居た。
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