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6.ポップサーカス 【8】

「分かるまで、待ってあげるよ」 「っ…」 葛藤を繰り返す思考、理性なんかとっくにどっかにいったと思っていたのに、先へと進む為のきっかけを拒んで自らを追い詰めてしまう。 優しく語り掛ける批土岐、滲んだ視界でその表情を見つめて喉まで込み上げてきた言葉を必死にせき止める。 つうか……コイツ、俺が分かってることに気付いてる。 「ァッ……」 そんで俺が言えなくて葛藤して悩んでんの見て、楽しんでやがるっ…!!! 「ん?」 テメェこのやろぉっ!!! お前の性格とかなあ、俺だってもう大体分かってんだよバカヤロォッ!! もの凄ぇ格闘を頭ん中で今してるっつうのに、楽しみやがってこの鬼!!テメェ鬼だ!! 「何?京灯は、焦らされるのが好きなんだ?」 「ァッ、ち、がっ…バ、カ…ヤロォッ」 なかなか言い出せない俺を楽しそうに見つめながら、自身を上から柔らかく掴んだりされて、つい甘い声が零れてしまう。 その目に見られるだけで、戻って来れない位にオカシクなっちまう。 「も…っ、…ぅ」 「?」 俺自身も限界、一人で勝手に興奮して生で触られてねえのに制服ん中で果てるとかかなり嫌。 それに、身体の奥がっ…すでに疼いて疼いて仕方ねえんだよッ…… こんななんのは、俺が悪いんじゃねえっ お前がっ…エロいことばっかしやがるからッ…開発されちゃったんじゃねえかよ! 責任とりやがれ!!! 「んっ、ァッ…ぅ、しゅ…うっ…せ、きに…っ、と、れっ…」 「責任?」 途切れ途切れの言葉をよくぞまあ聞き取った批土岐、首を傾げながらしれっと問い返される。 「い、きてえっ…ほ、しいっ…もっ、な…で、…オ、レがっ…」 なんで俺が、んなハズいこと口走ってなきゃならねんだよ!! 「ちゃんと、分かってたんだ」 「愁ッ…!」 フッ、と柔らかく笑んだ批土岐に、急かすようにお望み通りの名指し。 「やめろとか欲しいとか。全く、我が儘だな」 「る…せぇっ、ハッぁ!」 仕方ねえだろ! つうか俺のせいじゃねえだろバカヤロォッ!!! 「凄いな、もうこんなにしてたんだ」 「んっ、ハッ…ぁっ」 羞恥を煽られつつも、やっとのことで狭いところから解放された俺自身に外気が当たる。 先走りによって艶めかしく濡れていたソレに指を這わせ、言われた言葉が更に俺を興奮させる。 「どうなんだ?」 「あっ、ハァッ…イッ、イ…こ、え…声っ…で、ちまっ…ぁっ」 扱かれる度に出る粘着質なやらしい音ですら、更にこの気分を盛り上げていく。 全然違う、やっぱ直に触られんのが一番イイッ…

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