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8.ポップサーカス 【8】
「ぁっ、はぁっ…ァッ、な、かにっ…」
批土岐の綺麗なあの指が、俺の中に入ってる。
その事実がまた、俺を狂わせて立ち直れなくしていく。
「やっ…ハァッ、あっ!」
あんまり声を出さないようにって思うけど、そんな俺の切実な願いなんて聞いてももらえず唇からは甘ったるい声ばかりが漏れていく。
ズクズクと疼いて仕方がなかった内部へと、批土岐の指が奥を目指して突き進んでいく。
その感覚に容易く酔いしれ、だらしなく口は半開きになっていた。
「あっ、あっ…!」
「困ったな。京灯の好きな所には、少し足りないみたいだ」
「なっ…ん…っ!」
力ばかりが抜けて、やっとのことで壁に凭れながら立っていたもののかなり危ない状態。
内部への刺激に、イッたばかりなのにもう自身が元気を取り戻していって、狭い個室に響く音がもっともっと思考を麻痺させていく。
「どうしようか」
体勢もあってか、批土岐の指じゃ俺のイイトコまで辿り着けないらしい。
それもなんか怪しい話だが、こんな状態でまた放られるのは辛い。
「ならッ…、っまえが…」
「ん?」
お決まりの問い掛け、俺のこの口から言わせるのが相当好きらしい。
こっちはたまったもんじゃねえんだけど、実際我慢なんてしてられるだけの余裕もない。
「もっ…い、いっ…お前が…っ来、いッ…」
偉そうなのは照れ隠し、潤みきった瞳を批土岐と合わせて息を弾ませる。
「誰かになんて、見せられない顔だな」
「ッな、こと…し、るかっ…ぁ!」
自分がどんな顔してるかなんて知るかよ。
とにかくもう俺は…ッ!
「おいで」
「んッ…!」
便座へと腰掛けた批土岐が手を差し伸べ、ふらりと一歩踏み出したところで腕を掴まれ引き寄せられる。
「ァッ…」
批土岐の胸に背を預ける様な形になり、後ろから抱きしめられて密着したことで腰もとに感じてしまった熱。
つい唇からは物欲しそうな甘い声が漏れて、奥がズクズクと絶え間なく疼いていく。
「腰、少し浮かせて」
「んっ…」
批土岐の言葉に従い、床に足をついて少し腰を浮かせる。
「うん。もう、いいよ」
チラッと背後に視線を送れば、両手を差し伸べる批土岐と瞳が合って、自然とその下まで見ちゃって更に疼いていってしまうのが分かる。
でも、もう止めらんねえよッ…
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