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10.ポップサーカス 【9】
「テメエも邪魔くせんだよ!!!」
「うおっ、いって!」
改めて、いつもの京灯とは全く違うと思わざるをえない。
高久の額へ勢い良く繰り出された頭突き、怯んだところを間を開けずに、次は榊の腹部へと容赦なく蹴りを繰り出す始末。
「こ、の…ッ! 成山アァァッッ!!!!」
額に手を添えつつ、一気に血が昇ってしまったらしい高久は、駆けて行く後ろ姿に怒声を浴びせ掛ける。
「いってえ~、ホント戻っちゃってるみてえだなあ」
「…くそっ、あの野郎ただじゃおかねえ…ッ」
遠ざかっていく姿、当然このままにはしておけない。
「…悪い、二人とも」
この事態を招いてしまったのは、俺の責任でもある。
申し訳ないと思うものの、謝罪も早々に後を追い走り出していた。
「批土岐…ッ?」
「あ、オイ…ッ!」
俺が、最後まで責任を持つ。
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