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第156話
レヴァンside
アルフレッドさんは多分、同じような傷を抱えていたから理解してくれる。
そして怒ることをしないから、素直になんでも言えてしまうんだ。
「ルシウスは、お前の生きることの邪魔はしない。むしろ邪魔が入ったらそれを片付けに行く筈だ。現に今、片付けをしているだろ?」
「···うん」
「確かに、生きてきた意味がそれなら、暫くは虚しさや寂しさを感じるかもしれない。けれど、その後にまた必ず別の感情が湧いてくる。それはきっと寂しさのような負の感情じゃない。」
アルフレッドさんはそう言って俺の髪を撫で、優しく笑う。
「ルシウスが帰ってきたら、おかえりってだけ言えばいい。あとは何も言わなくていい。お前の虚しさや寂しさが消えた時、ありがとうって伝えてやれ」
「うん」
「さあ、もう悩んでる事がないなら、二人と遊んでこい」
背中を押されて、一歩前に出た。
振り返ってアルフレッドさんを見れば、顎でくいっと二人の方を指すから、走って二人の所に行く。
「レヴァン!今ね、蟻が行進してて······」
「ジークさん見て!四つ葉のクローバーだ!!」
楽しそうな二人を見ていると、楽しくなってくる。
アルフレッドさんにはもちろん、ジークとゲートにも感謝をしないと。
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