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第161話
ずちゅ、と音を鳴らしルシウスのペニスが中に入ってきた。
「っ、はぁあ···っ、お、っきぃ···っ!」
いつもより苦しくて、息が出来ない。
俺の腰を掴むルシウスの手を掴んで、首を振る。
「レヴァン、息を詰めるな」
「ぁ、く、くるし、···っ、息、できな、」
がくっと腕の力が抜けて、淵に上半身を預ける。ルシウスは優しく俺の背中を撫でて、呼吸のタイミングを教えてくれた。
「は、はぁ···っ、ぁ、」
「上手だ。」
全部、入ったみたい。ルシウスの腰がお尻に当たる。肩で息をして、やっと落ち着いてきた頃に一度深呼吸をした。
「ん、もう、大丈夫···動いて···」
「ゆっくり動くから、辛かったら言え」
「うん···っ」
ゆっくりと律動するルシウス。快感が広がって目から涙が零れる。
「っ、んあぁっ!あ、あ、はぁ···っ」
頭の中がくらくらとして、自分の腕だけじゃ体は支えられず、腕が折れて上半身を淵に預けた。
耐えられずに何度も達して、そうしてルシウスも俺の中で射精する。
ことを終えた頃には逆上せてしまって、風呂から上がって急いでベッドに連れていかれ、水を沢山飲まされた。
「うぇ···タプタプ······」
「すまなかった」
「ううん、いいの。······ねえ、それより···どうだったの?」
ルシウスの俺の頬を撫でる手に触れて、じっと顔を見る。
「レヴァンを傷付けないと約束させた。それから···デニスとエレニが謝りたいと言っていたぞ。レヴァンを虐めていたのに、助けてくれたからと。」
「ふぅん······」
今更謝られたって、なんとも思わないけれど。
短く返事をすると、ルシウスが「気に食わないか?」と優しく聞いてきた。
「いや、ただ······今更謝られても困るなって思っただけ。俺は何とも感じない。」
「そうだろう。あの二人の自己満足に過ぎない。けれど、今回まともに話を出来たのはあの二人だけなんだ。そして二人から村人達に話をしてくれた。私は彼らを蔑ろに扱う事は出来ない。彼らの協力なしでは、私の願いは叶わなかったからな。」
「······ルシウスの好きにして。もう···この件に関しては俺は何も止めないから。」
ルシウスの首に腕をかけ引き寄せる。
キスをすると安心したみたいで、段々と眠たくなった。
「ルシウス···ちょっとだけ、おやすみ···」
「ああ。おやすみ」
額にそっと、ルシウスの唇が触れた。
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