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第166話
おやつを食べ終わって、すぐにジークのいる部屋に向かった。
トントンと扉をノックすると「誰だ」って引く声が聞こえてきた。
「アルフレッドさん!俺!レヴァン!」
「ああ、そうか。悪いが今手が離せなくてな、勝手に入ってきてくれていいぞ」
許可を貰って部屋に入ると、アルフレッドさんがベッドに寝転ぼうとしているジークの腕を引っ張り、ジークがそれを頑なに拒んでいた。
「やーだぁー!!」
「ほら、レヴァンが来たぞ!いい加減に起きろ!」
「レヴァーン!!アルに言ってよ!1日くらいご飯を食べなくても死にやしないって!」
「お前の場合3日と続く日があるだろ!」
戦ってる2人に近づいて「遊ぼう」と言うと、ジークが目を輝かせて、飛び起きた。今までのアルフレッドさんの苦労は水の泡だ。
「ご飯食べてからなら遊んできてもいい。」
「アルのケチ!いいもん!遊ぶためなら食べるもん!」
「ああそうか。なら腹いっぱいに食ってから行け。······レヴァン、悪いがそれでもいいか?」
「うん。待ってるよ」
ジークとアルフレッドさんにそう伝えると、2人とも安心したような顔になった。
「もうそこに用意してるから、早く食べろ」
「うるさいなあ!」
「うるさくない。早く食べないと遊ばせねえぞ」
「ふんっ!」
テーブルの席についてご飯を食べだしたジーク。俺はその様子を近くにあった椅子に座って見る。
「アル、これ食べて」
「······好き嫌いばかりするな」
「······アルのこと嫌いになりそう」
「残しておいていい」
アルフレッドさん、弱いな。
ジークは嫌いなものを残して、残したそれをアルフレッドさんが食べた。
「何して遊ぶの?」
「うーん。わかんない。暇だったからジークと遊ぼうって、とにかく来ただけで···」
「じゃあ隠れんぼしようよ!」
「隠れんぼ?邸の中で?」
「そう!アルが鬼!」
アルフレッドさんはそれを聞いて嫌そうな顔をした。
「俺は遊ばないぞ」
「えー!アルぅ」
「やる事があるんだ。2人で遊んでくれ」
本当にやる事があったみたいで、少しすると召使いさんがやって来て、アルフレッドさんはその人と一緒に部屋を出ていってしまった。
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