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第34話

「ひゃ、あっ!」 「逃がさないぞ」 「や、やだ、ルシウス、怖いよ···っ!」 体に巻いていたタオルをとられて全裸になる。 恥ずかしさにしゃがみこもうとするのに強く抱きしめられているとそうすることもできない。 抱き上げられてベッドに連れて行かれ、押し倒される。 見上げる顔が怒っているか、微笑んでいるかでこんなにも不安になるなんて。 「ラビスに何を言われた···?」 「···な、何でも、ないんだって」 こうなったら、意地でも言ってやるもんか。 口をムグっと閉じてルシウスから目を反らすと深い溜息が聞こえてきた。 「そうか、なら仕方ないな」 「え···?や、っな、なにっ」 片手で一纏めにされた俺の両手。 首元にキスが落ちてきて「痛いことはしない」と言われたけど内心恐怖でたまらない。 「ひ、ひっ、うぅっ」 「話せば好きなだけ気持ちよくしてやる」 「や、だ···も、やだぁっ」 「なら話せ」 ラビスさんと秘密事をしてることがそんなにも腹立たしいことなのか。ルシウスが俺のペニスに触れて扱き出す。快感に首を反らすと晒した喉仏に軽く噛み付いてきて渇いた息が漏れた。 「あ、ぁ、あっ、ああっ!」 先走りがルシウスの手を濡らす。 そのまま奥に手を持って行き後孔に触れた。 「ひっ、いや、ちゃん、と濡らしてっ、痛いの、やだっ」 返事は何もなかったけどそばに置いてある棚の引き出しから何かを取り出してそれを後孔に垂らした。 「つ、めた···」 そして指を少し入れられ、体内にも直接その液を入れられる。 「ルシウス···ルシウスっ」 「話す気になったのか」 「や、いつもみたいに、してよぉっ···」 涙が溢れてきて視界を歪ませる。 いっそのこと、今すぐ意識を飛ばして眠ってる間に犯してくれた方がマシだ。 もうルシウスの方を見ないでおこうと顔を背け拒絶を示す。中に入る指が動いて甘い声が出るけどそれはもう仕方がないことにしよう。 「レヴァン」 「···っ、ふ、ぁ···」 「俺を見ろ」 「ひ、ぁ···ぁっ、あ!」 「レヴァン!!」 「っあ!!──っ!ひ、ぃっ!!」 大きな声で名前が呼ばれたのと同時、感じる場所を思い切り引っかかれて背中を反らし白濁を吐いた。両手を拘束していたルシウスの片手が離れ、顔を無理やりルシウスの方に向けられる。 「そんなに、嫌なのか」 「···俺にだって、考える時間が欲しいっ」 涙が勝手に溢れて止まらない。ルシウスの指がそれを拭って、目を合わせるとどうしてかルシウスが泣きそうになっている。泣きたいのは俺の方だ。 「今すぐ、離すか······ちゃんと、いつもみたいに、して」 「ああ、すまない」 優しいキスが唇に降る。 体の力が抜けて、中に入れられたままだった指が動き出す。けど、そこに違和感を覚えた。 「な、何これ···熱いっ!」 「さっき使ったのは媚薬入りの潤滑油だ」 「やっ、だめ···とって、とってっ、熱いぃっ」 ルシウスの指が出入りする。 何度も繰り返されて中は広げられていくけど、その間もずっと身体が熱くなっていって呼吸は荒くなった。 「ひ、ひゃぁっ、で、でるっ!!」 目の前がチカチカとしてすぐ、体に一気に力が入って、白濁を吐いた。

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