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第46話

「こ、こいつ、母親を刺したぞ!!」 母さんが息絶えた後、ゆっくりナイフを母さんの胸から抜いた。手につく赤い血が嘘ではないのだと訴えてくる。 「···ねえ、母さんが病気だから、殺したんでしょう」 「レヴァン!」 「なら、あの人も殺さないと」 気持ちはこんなに暗くて重いのに足取りは嘘みたいに軽い。 昼間に会った人の家の近くに来ると咳き込んでいるような音が聞こえてきた。家の入り口をガラリと開けると中にいた昼間の男の人とそのお嫁さんが驚いたように俺を見てる。 「レヴァン、どうしたの?···っ!何、その血は!!」 お嫁さんが俺を見て心配そうに寄ってきたけど無視をして男の人のところまで歩く。 「···母さんは、病気だからって殺されたよ」 「ひっ!!」 「あんたも、母さんと同じなんでしょう?なら、死なないといけないよ」 「や、やめてくれ!!」 ナイフを振り上げる。 途端手首にひどい痛みが走ってナイフを手から離してしまった。その隙にいつの間にやって来ていたのか母さんを殺そうとした村人達が俺の体を押さえつける。 首に衝撃が走って、そこで意識はなくなった。

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