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第50話
「普通好きな人以外に犯されたら、好きな人に抱かれるのは嫌になるのかな」
「嫌になるのではなくて、他の人に犯されたから自分は汚いと勘違いして好きな人に抱かれるのを拒むんだろう」
「···でも俺、ルシウスに抱かれたかった、変?」
「変じゃないし、嬉しい」
情事を終えてベッドに沈んでいるとレヴァンがそう聞いてきて私の髪をクイッと決して痛くない力で引っ張る。
「ルシウスの、髪、好き」
「私もレヴァンの髪は綺麗で好きだ」
「···ふふっ、ねえ、ルシウス」
「なんだ?」
レヴァンは私に何かを聞こうとしたくせに一向に口を開こうとしない。
不思議に思っていると顔が近づいてきてキスをされた。
そのままレヴァンのやりたいようにさせてやっていると触れるだけのキスを何度も繰り返して、それからちろりと見せた赤い舌で唇を舐められる。
舐められたと思えば柔く噛まれてこちらが"食べられるのではないか"と思うくらいにレヴァンが積極的になっている。
レヴァンを押し倒して覆い被さると蕩けた目に見つめられて固唾を呑む。さっきしたばっかりだというのに熱が集まってきてそこは主張しだす。
「レヴァン」
「···もっと、ルシウスのこと、感じてたい」
「レヴァンが可愛すぎて、抑えれない」
「抑えなくていいよ、もっともっと、激しくして」
今度は私の方からレヴァンにキスをする。
細い腕が首に回されて自分はレヴァンの物なのだと心の底から思って胸が満たされる。
「好きだ」
「俺も、大好きだよ」
今日は、多少ひどくしてもレヴァンはきっと許してくれるだろう。少し甘えた考えでレヴァンの体に噛みついた。
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