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第95話

昼くらいにレヴァンがやってきて、ジークの看病をしてくれた。俺はその間にフィオナから勉強を教わり、夕方には部屋に戻る。 部屋に入るとレヴァンがジークのベッドに寄り添って眠っていて、ジークの風邪が移ってもまずいしな、と起こさないように抱き上げてレヴァンの部屋に運ぶ。 途中、薄らと目を開けたレヴァンが俺を見てふんわりと笑った。そのまま服を掴まれて、もしかしたらレヴァンは俺とルシウスを間違えたのかもしれないとか、もしそうであれば申し訳ないな、とか。そんなことを思いながら着いたレヴァンの部屋のベッドにゆっくりと降ろした。 「んぅ···ルシウス···?」 「············」 ぼんやりとした目が俺を見る。 顔にかかっていた髪をそっと退けてやるとその俺の手を掴む。 「ルシウス···」 「···違うんだけどな」 どうしてやるのがいいかわからなくて、ポンポンと空いていた手で腹を撫でてやるとすぐにまた眠りに落ちたレヴァン。俺と繋いでいた方の手を離させ、布団の中にいれる。 音を立てないように部屋を出て、一つ溜息を吐いた。

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