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第107話

邸に着いて門が開く。 途端、前から走ってくるのは愛しい人。 「ルシウス!!」 私に飛びついてきたレヴァンはいつもより可愛らしい格好をしていた。 いや、それより何より、レヴァンに会えたのが嬉しくて、強く抱きしめレヴァンの首に顔を寄せてスンスンと匂いを嗅ぐ。 「ルシウス?ちょっと、何嗅いでるの」 「レヴァンのいい匂いだ···」 「···ずっと会いたかったの。早く帰ってきてくれて嬉しい」 完全に二人の世界に入っている私達に大きな咳払いが聞こえてきて、そっちを向くとフィオナが「早く中に入ってください。門が閉めれません。」と呆れたように言う。 「すまないな。···私とレヴァンは今から風呂に入る。」 「畏まりました」 レヴァンを抱き上げたまま、風呂場に向かう。 私の髪に触って「ルシウスだぁ」と甘えた様な声で言われると、久々に会えたことで色々溜まっていたものが爆発しそうになるのを堪えた。 「お仕事お疲れ様。」 「ああ。ありがとう」 「ねえ、でもね、俺ちゃんと我慢したんだ、だから約束してた御褒美ちょうだい···?」 風呂場についてレヴァンの服を脱がせ、自分も服を脱ぐ。 湯を浴びてから、浴槽に浸かれば疲れも癒される。 「そうだな···欲しいものは?」 「えっとね···」 欲しいものを考えていたレヴァンが突然動きを止めて俺の頬を撫でる。 「ルシウス、くま出来てる」 「それはレヴァンもだ。私がいない間眠れなかったと聞いてる」 「···うん。恥ずかしいけど、なんか···ルシウスが居ないとぐっすり眠れないんだよね。」 困ったように笑って私の首に腕を回し抱きついてきたレヴァン。肌と肌が触れて心地がいい。 「そうだ!御褒美さ、後で一緒に寝ることがいい!ルシウスに仕事があっても、今日は俺と一日ゴロゴロして過ごすの」 「···そんな事でいいのか?」 「うん」 ちゅ、と唇にレヴァンのそれが重ねられる。 久しぶりの感覚に、堪らずレヴァンの後頭部を押さえて逃げられないようにし、舌を挿入した。 熱いレヴァンの口内を蹂躙して、顔を赤くして震えるレヴァンを離すまいと片手で強く抱きしめる。 「んっ、う、ぅ···は、ぁ···ルシウス···っ」 「レヴァン、もうここが硬くなってる」 「っ···!」 ここ、と言ってレヴァンのペニスに触れるとビクッと大袈裟に反応して、涙目で睨みつけてきた。 「だって仕方ないじゃんか···、久しぶりなんだもん」 「可愛いな」 「ぅ···あの、いいから、えっと···」 「何だ?」 レヴァンの言いたいことはわかっている。 それを言いたい時はいつも顔を赤くして視線を泳がせ、唇を軽く噛む。 「エッチ、したい」 それに返事をするように、またもう一度優しくキスをした。

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