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第110話

ベッドに寝転びルシウスに抱きしめられながら目を閉じる。逞しい胸に頬を寄せると優しく髪を撫でられてハッと息を吐いた。 「眠たい」 「ああ。少し眠って···それからアルフレッド達に会いに行こう」 「帰ってきたよって言いに行くの?」 「それもあるが、アルフレッドに言わなければいけないことがあるからな」 「そっか」 ルシウスの俺の髪を撫でていた手が背中に回される。 「おやすみ、ルシウス」 「ああ。おやすみ」 額にちゅっとキスをされて、それを感じてすぐ、目を閉じて眠りに落ちた。 *** 目を開けたら目の前にルシウスがいた。 俺の前でしか見せない気が緩みっぱなしの顔で眠っている。相当疲れてるみたいで抱きついたりキスをしてみても起きやしない。 疲れてるんだから寝かせてあげる方がいいんだろうけど、時間はとっくに昼を回ってもう夕方だ。流石にお腹がすいてきてルシウスの体をユサユサと揺らす。 「ルシウス、ルシウス」 「······ん」 「ルシウス、起きて」 「···何だ、どうした、レヴァン」 薄く目を開けたルシウスは俺を抱きしめる力を一層強くした。 「お腹すいちゃった」 「もうそんな時間か···寝すぎてしまったな」 ルシウスは優しく笑って俺の髪を梳く。 「起きるとするか」 「疲れてるならここにご飯持ってこようか?」 「いや、一緒に行く。」 ゆっくり起きたルシウスは一つ欠伸を零してベッドから降りた。

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