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出会いは……①
佑真と街へ遊びにきた叶芽はショッピングモールをぶらぶらと見て回り、広場では知らない歌手がライブをやっていたので暫く音楽を楽しんでいた。
一通り見て回ったあとはお腹が空いたので何処かで食べていこうと話していた。
「あのさ、この近くに最近出来たお店あるらしいんだよね。
そこ行きたい」
叶芽がスマホで行きたい店の写真を見せた。
「別にいいけど、なる程ね。
だから今日俺を誘ったわけね」
叶芽が今日遊びに行きたいと言った理由はこの店が目当てだったのだと理解した。
叶芽が見せた写真から分かるのはそこはラーメン店だ。
だが佑真が注目したのはそこではなかった。
『日本一辛いラーメン』
叶芽は大の激辛好きだった。
「俺これ食べたい」
一緒に行ってくれるよね?と言わんばかりに上目遣いで見てくる辺りがまたあざとい。
だが佑真はピシッとこう言った。
「ダメだ!!」
「なんで?
辛いのそんなに食べたくない?」
「それもあるけどっ!!
そもそもお前親から喘息だからって止められてるだろ」
「治ったもん」
「ぶり返す事もあるだろ」
叶芽は幼い頃、病弱で小児喘息にもなった経験がある。
今は落ち着いているが、辛い物が大好物な彼は香辛料の刺激で発作を起こしたことがあった。
その為家では激辛の物は出してくれない。
結局話しは平行線のまま、近くのハンバーガーのファストフード店に行くこととなった。
「その前に俺トイレ」
佑真がトイレに行くと言うので叶芽はここで待ってる事にした。
一人になった叶芽は彼が帰って来るまで近くの店で暇潰ししていようと適当に歩いていると、いつの間にか元の場所からだいぶ離れてしまったようで、完全に佑真とはぐれてしまった気がする。
「ねぇ君」
「……っ!?」
突然誰かに呼び止められ声の方に目を向けると見知らぬ2人の派手な男性がいた。
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