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再会①

一週間後、父のアドバイスを元に買ったお菓子を手に再び同じ場所へやって来た。 確かカフェでアルバイトをしていると言った彼だが見当たらない。 前来た時よりも早く着いてしまったので、まだ来てないのかもしれない。 叶芽は少し離れて彼が来るのを待とうかと思ったその時、目の前に男が1人現れた。 「あの、何か?」 以前助けてくれた彼でも絡んできた男達でもない。 けれど威圧感がある。 「君はΩ?」 「え………?」 いきなりそんなことを言ってきた男に、言葉が出てこない。 何故そんなことを聞いてくるのか。 何故Ωだと思うのか。 「君、いい匂いがする。 オレ、αなんだ」 「………っ!!」 まさかと思ったらそのまさかだ。 これは非常にマズい。 本気で来られたらΩはαに逆らうことは出来ないだろう。 「まさかこんな街中で見つけられるなんてね。 Ωがどんなものか試してみたいな」 そんな恐ろしい事をさらりと言ってのけるこの男。 逃げようと試みるも、腕をしっかりと捕らえられてしまった。 「おい、お前……」 誰か助けてと目を固く瞑った瞬間に、あの声が響いてきた。 「何?」 「ぁ………」 間違いない。 会いたかったあの彼だ。 「アンタこそこの子に何か用? 俺の連れなんだよね~。 勝手にナンパしないでくれる?」 彼は鋭い目で男を睨むと、男はつまらなさそうに叶芽の腕を離した。 「なんだ、相手いたのか…… 取られたくないならさっさと項噛んだらいいのに」 そうボソッ言うと男はすんなりと去っていった。 すると渚は叶芽を見るなりはぁ~と大きくため息を着いた。 「君ってよく絡まれるの?」 「いや、そんなこと無い筈だけど……」 こんな風に絡まれるなんて滅多に無い。 しかも相手はよりによってαなんて、シャレにならない。 すると渚は叶芽にこう聞いた。 「君ってΩなの?」

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