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二人の距離①

 取り敢えず2人は近くのファミレスで食事をする事となった。  こうして放課後にファミレスに行くの叶芽に取っては初めてだ。 「どれ頼む? 取り敢えずドリンクバーは必須だよね」 「あ~……そうなの?」 「え、違うの?」 「俺あんまファミレス来ないからよく知らない」  ファミレスと言っても、家族で来たことはない。  来るとしても、休日に佑真と出掛けて極たまに食事するくらいだし、面倒なので佑真に色々任せるのでドリンクバーと言うのはよく分からない。  でも確か佑真も以前来たときにドリンクバーを頼んでいた気がする。 「そうなんだ。 友達とかと来ないの?」 「時たま幼馴染みと…… でも全部その友達に任せてる」  そう言うと渚はその幼馴染みはさっき言ってた仲の良い友達なのかなと思ったと同時に、そっかと納得した。 「カナちゃんってさ、なんかこう…… 色々構いたくなるよね」 「……?」  構いたくなるとは……? 「いやなんか、その友達ってカナちゃんに過保護だったりしない?」 「え、なんで分かるの?」  確かに佑真は叶芽に過保護である。  色々バカにしてくる事はあれど、なんだかんだ叶芽の言うことは聞いてくれるし、心配してくれるし、まるで幼子と接しているかのよう………  あれ、佑真は自分のとこをお子ちゃまだと思っているのだろうか……?  今更気付いて、少々落ち込む。 「なんかさ、カナちゃんと接してるとそのお友達の気持ち分かるって言うか……」 「え、ナギも俺の事ガキんちょって思ってるの? 俺そんな子供っぽい?」  不安になる叶芽にそう言うことじゃないよと渚がフォローする。 「あれだよ。庇護欲を煽るって奴」 「庇護欲……?」 「そ、構いたくなるんだよ」  結局構いたくなると言う言葉に戻った。

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