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二人の距離②
結局よく分からないのでドリンクバーなどは渚に任せることにした。
「んじゃ、飲み物取りに行こ」
「取りに行く……?」
ドリンクバーの主旨を理解していない叶芽は頭にハテナが浮かぶ。
おいでと渚に連れられて行くと、ようやくドリンクバーの意味を理解した。
「飲み放題なの?」
「そうだよ。
んて、ここにコップ置いて飲みたいものをポチっとすると出てくる」
「お~」
初めて体験するドリンクバーに叶芽は興味津々だ。
「てか、お友達と来たことあるんじゃないの?」
「あるけど、飲み物も友達にお任せでって持ってきて貰ってたからこっちまで来たこと無い」
「マジか、その友達どんだけ世話好きなんだよ」
そう渚は笑う。
確かに佑真はなんでも世話を妬きたがる。
叶芽がやろうとすると、いいよ俺がやると結局彼がやってくれるので、ついそれに甘えてしまい結果知らないことだらけだ。
席に戻り、ドリンクを飲みながら会話をする。
「ねぇそれ、なんで2種類入れたの?」
叶芽は渚がジュースを2種類同じコップに入れていたのを見ていた。
「ん~こう言うの皆結構やってるよ。
これとこれ混ぜたら意外と美味しいとか、これとこれはクッソ不味いとか」
「へぇ……俺もやってみよ」
また1つ新しい事を覚えた。
「カナちゃんは好きな食べ物って何?」
「え~っと、辛い物」
「そうなんだ。
辛い物って例えばどう言う?」
「最近はあんま食べてない。
俺喘息持ちだから激辛は禁止されてて、この間買ったブート・ジョロキア取り上げられた」
取り上げられたって……と渚は笑う。
そのブート・ジョロキアとは何なのかとスマホを取り出し検索してみると、激辛ランキングでも上位で驚いた。
「え、何……
カナちゃんガチの激辛好きなわけ?
ヤバいんだけど。
キレーな顔して意外」
甘いものが好きそうなイメージなのにと渚はまた笑う。
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