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二人の関係性⑥
叶芽が渚の家に行って数日後。
佑真と会うと言うのは一週間後に決まった。
彼も渚と同様、案外忙しいらしい。
父親に付き合わされパーティーに出席させられたり、英会話の習い事など金持ちのお坊っちゃまもあまり暇が無い。
叶芽はと言うと、習い事をやっても全く身に付かないし、本人もやる気が無いので現在は一切何もやっていない。
なので渚の都合が大丈夫であれば、いつでも会える。
「ナギ!!」
相変わらず彼と会うのは楽しい。
もう何度か会っているのにまだまだ知らないことが沢山ある。
「カナちゃんお待たせ」
今日も爽やかな笑顔の彼だが、なんと無く顔色が悪く見える。
「ナギ……?
なんか具合悪い?大丈夫?」
「ん?大丈夫だよ」
そう言うが明らかに具合が悪そうだ。
けれど彼は大丈夫の一点張りなので暫く歩くが、やはりつらそうだ。
「あのさナギ……
この近くにうちのマンションあるからちょっと休む?」
「え、マンション………?」
彼の家は一軒家と聞いた気がするが……?
それにこの付近では無かった筈と渚は混乱した。
「行こ!!俺もたまにはゆっくりしたいし」
そう言うと叶芽は渚を連れてとあるマンションへやって来た。
「え、ここ………?」
「うん、こっち」
戸惑う渚の手を引いて中へと入っていくと広々としたロビーがあり、そこにはコンシェルジュがいる。
それにソファとテーブルがあり、談話室まで設けてある。
「ねぇカナちゃん、ここはカナちゃんの家なの?」
「うん。ここら辺来てちょっと休みたいなって時の為に父親が買ったマンション。
最近は全然使ってないけどね」
その発言に渚は唖然とする。
ちょっと休みたいだけでポンとこんなマンションは買えない。
彼は一体何者だと思うもズンズンと進んでエレベーターに乗り、あれよあれよと言う間に最上階の部屋に来てしまった。
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