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二人の関係性⑦

 部屋へ入ると広さと綺麗さに驚いてしまう。  白を基調としていて、廊下には綺麗な風景画が飾られている。  どうぞと出された高そうなふわふわで履き心地のいいスリッパに履き替え奥へと進むと、これまた広々としたリビングが姿を表す。 「ちょっと待ってて。ベッドどうなってるか見てくるから座ってて」  そう言うと叶芽はリビングから出た。  座っててと言われた渚は取り敢えず、真っ白なソファーに腰掛けた。  高級感溢れるソファーに座るが何だか落ち着かない。  なんと無く叶芽は育ちがいいなとは思っていたが、まさかこんなマンションの最上階に自宅とはまた別に家があるほど金持ちとは思わなかったので、正直ビビっている。  リビングに叶芽が戻ると渚は肘掛けに顔を伏せていて明らかにきつそうだ。 「ナギ、ベッド行こ」 「カナちゃん…… ごめん……」  渚は叶芽に支えられるようにしてベッドのある部屋へやって来た。  随分使ってなかった家なので部屋の状態が気になっていたが、ちゃんと管理されていたようで綺麗だ。  叶芽の厚意で暫く休ませて貰うことにした渚は暫く眠った。  どのくらい経ったか……  目が覚めた渚は、ゆっくりと上半身を起こした。  先程よりも幾ばくか楽になった気がする。  それにしても渚が眠りやすいように部屋は暗くしてあって見えにくいが、広くすっきりとした部屋はモデルルームのように目に映る。  そろそろ起きないとと思っていると部屋のドアがガチャリと開けられ、叶芽が入ってきた。 「あ、起きてたの?大丈夫?」 「うん、大丈夫。ごめんね……」  こんなみっともない所を見せた挙げ句迷惑を掛けた。  渚は自分に腹が立って下を向いた。  すると叶芽が部屋の電気を着けて傍までやって来たので上を向くと真ん前にくっきりした猫目な綺麗な顔があった。  叶芽の顔はこんなにも綺麗だっけと思ってしまった。  半開きの口からチラリと覗く舌が何故か官能的に見えた。

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