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甘い時間④

渚は不意に叶芽をお姫様だっこし、以前体調不良で休ませて貰った部屋に連れていった。 「ナギ……?」 ベッドに優しく落とされた叶芽はこれから何をするのだろうと彼を見上げる。 渚は覆い被さるように叶芽を押し倒し、顔の横に両手をついた。 「ねぇ、これからえっちぃコトしてもいい?」 いたずらっ子な表情で尋ねてきて、耳元で優しくするからと囁かれたら頷くしかなかった。 そして再び口付けをしてきて、舌を絡ませてくる。 ねっとりと叶芽を味わうように口内を掻き回す。 唇を離すと叶芽はそれだけで息切れしてしまっている。 「可愛い」 既に事後のような熱っぽさを放つ彼だが、まだまだこれからだ。 もっともっと乱れさせたい。 渚はまだ息の整わぬ叶芽の服の下に手を潜り込ませた。 「ぁ………ナギ……」 触れられただけでそこに熱を持ってしまう。 ではそんな叶芽に唇を這わせたらどんな反応を見せてくれるだろうと渚はその白い肌に吸い付く。 「んん……」 その柔肌から唇を離すと赤い痕がバラが咲いたように現れる。 もっと自分の物と言う証を刻み付けたいと色々な所に痕を残していく。 「ナギ……何してるの?」 セックスと言う行為に全くの無知で純粋な叶芽は、今自分がどのような状態なのか把握出来ていない。 「ん~カナちゃんが可愛すぎてチュッチュしてるの」 「………??」 よく分からないが、渚に身を委ねる。 すると渚は手を胸の方に移動させ、叶芽の胸の飾りを指で触れた。 「ナ、ナギ……? どこ触って………」 指でコロコロと弄くる彼に何故そんなところを触るのだろうと思うと同時に恥ずかしい。 「う~ん……気持ち良くないか。 まぁその内………」 ここを触っただけでイかせてあげる、なんて言わないけど、触ってほしいと自分から言わせたいと渚は思った。 それから渚は叶芽の身体を入念に愛撫する。 「うん、これ邪魔。 脱いじゃお」 「え、ちょっ、何……!?」 叶芽を触るのに服が邪魔だと、渚は叶芽の身ぐるみを剥がそうとする。 「下も邪魔」 「ぎゃー何すんの!?」 着ているもの全て脱がそうとする渚に、人前で全裸になるなんてと抵抗するが、あっさり全てを脱がされてしまう。

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