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第三章・7
「今回は、特別にがんばったお友達がいます」
担任は嬉しそうに、慎へ答案用紙を渡した。
「宮内くん、100点満点です!」
「やぁったあ!」
クラス内は驚きの声に包まれた。
慎はいつも、良くて70点程度の成績だったからだ。
次いで、拍手が鳴り響いた。
亮太だ。
本人と同じくらい、いや、本人以上に晴れやかな顔をしている。
それにつられて、教室は拍手でいっぱいになった。
「やればできる! みんなも、宮内くんのように努力できる子になってください!」
担任も、本人と同じくらい、いや、本人以上に嬉しそうだった。
「これで、きなこを俺の家で飼える!」
「よかったね、慎」
『慎くん。これからの人生、君にはたくさん乗り越えなきゃならない壁が現れるよ。これは、その最初の一つ』
慎は、晶の言葉を思い出していた。
そして彼は、見事にその壁を突破して見せたのだ。
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