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第四章 別れと新しい出会い
「晶さん! 算数で100点取ったから、きなこ俺の家で飼えるよ!」
100点の答案を晶に見せると、彼もまた慎以上に喜んでくれた。
「やったね、慎くん。今日のこと、ずっと忘れないでいて。これから先、何があっても立ち向かって、乗り越えて行ってね」
「うん、解った」
「亮太くん、慎くんのこと、ずっと見守っていてくれるかな」
「はい、親友ですから」
じゃあ、僕は行くね。
黒服の男に連れられて、晶は行ってしまう。
「晶さん、もう会えないの!?」
「引っ越し先から、お手紙とかくれませんか!?」
僕は……。
「僕は、これから何年もかけて、もう一度生まれ変わる準備をしなきゃならないんだ」
「えっ?」
「生まれ変わる、って?」
さよなら。
二人に会えて、とても楽しかったよ。
ありがとう。
そんな言葉を残し、晶は消えてしまった。
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