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第6話 甘い時間

奏耶は抱かれている事に戸惑っていた。 今まで感じた事のない感覚に 夢なのに夢ではない今のこの状況に・・・ 得体の知れないこの男に好きな様に身体に触れられて 今、正にヤられそうになっている。 だが、怖さも感じない。 奏耶であって奏耶ではない知らない自分がいる。 この普通ではない状況に慌てることもなく冷静に判断している。 このまま彼の甘い縄に縛られてしまうのか? 心地よいこの温もりに甘えていいのか? そんな事を考えていると頬から耳元をそっとなでられる。 男の赤い瞳を見つめると吸い込まれそうになる。 「お前、何考えてる?だが、そんな余裕無くなるくらい気持ちようしてやる」 奏耶の胸を舐めながら男は嬉しそうに話す。 「うっ・・・はっ・・・」 途端に、奏耶に身体が仰反る。 だが、その身体は男に押さえつけられる。 「お前は、本当にどこもかしこも白いな。だが、ここは・・・」 ニヤリと微笑むその男が奏耶の両足を開く。 「うっ・・あっ・・・」 恥ずかしいからやめろ!と言いたいが声が出ない。 そんな奏耶のことなど気にしないこの男は奏耶の蕾を嬉しそうに眺めながら 「ここは、桃の色だがな」 「・・・・!!!」 なにも言えない。 そう思うと同時に奏耶のそこに長い指を当ててきた。 なにもしていないのに彼の指先からトロリとした透明な液体が溢れてきた。 「初めてだろう?ここはよく解さないとお前が痛いからな。安心しろ、俺のこれは媚薬だ。痛みなどないし、恐ろしいくらい気持ち良くなる」 そう言うと、彼の長い指が奏耶の中に入ってくる。 違和感なはずなのに、奏耶の身体は彼の指を飲み込む。 「ひぁ・・・っうっ・・・」 自分の声ではない声の様な気がした。 そんな奏耶をその男は優しい目で、欲しがる様に見つめながら唇を喰む。 何度も優しく口づけをしてくる。 蕩ける身体、知らぬ間に奏耶のそこには3本の指が入っており中をかき回していた。 静かなその部屋に響くのは男の息と奏耶の喘ぎ声のみだった。 「そろそろだな・・・」 男はそういうと、着ている着物を脱いだ。 奏耶は見惚れてしまう。 男の体はゴツくもなく綺麗な筋肉がついている。 奏耶にはない男の色気が溢れている。 思わず奏耶は彼の胸に手を当てた。 男は一瞬驚いた顔になるが、それは本当に一瞬だった。奏耶の腰に手を当てて 「いい顔だ・・・」 自分のよりはるかに大きい彼の昂りがゆっくりと奏耶の中にはいってくる。 初めての感覚・・・苦しい・・のは初めだけだった。 ずぶずぶと入ってくる男の昂りは奏耶の中でさらに大きさを増した。 「・・はっう・・・はっあ・・・」 声が漏れる。 すると、その声は男の唇で塞がれてしまう。 唇が離れると少し寂しさを感じる。 微笑む男は 「オレが欲しいか?蕩けるか?」 そう聞かれ素直に肯く奏耶。 「お前・・・可愛いな・・・」 と、当時に突き上げられ、揺さぶられる。 今まで感じた事のない感覚に奏耶はただ男の優しい温もりと 感じたこののない感覚に悶え喘ぐことしか出来なかったのだった・・・

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