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第7話 夢見心地

奏耶の中で大きさをます男の昂りは 奏耶をおかしくする。 初めてなのに容赦無く揺さぶられている奏耶 「うっ・・・はぅ・・・あっ、あっん・・・」 喘ぎ声は出るのだが、話すことが出来ない。 だが、奏耶の細い腰を掴み引き寄せこう呟いた。 「お前・・・どこから来た?・・・」 背後からそう囁き、グィと腰を突き上げた。 言葉が話すことができない奏耶は息があがるだけだった。 「あああぁぁぁ・・・」 「っく・・・締めすぎ・・・っだ・・・」 既に奏耶は何度も絶頂を迎えており、意識が朦朧としていた。 そして、そのまま意識を失い眠りに落ちてしまった奏耶 どのくらい気を失ったのか 心地よい温もりの中ゆっくりと瞼を開く。 そして、目の前には逞しい腕がある。 明らかにあの男の腕だ。 身体を包み込まれる様に抱かれ眠っていたらしい。 自分と違う逞しい腕にそっと触れてみた。 「んっ・・・起きたのか・・・?」 男の優しい声が耳元からきこえる。 振り向こうとするががっしりと奏耶を抱きしめている男の腕の中では動けない。 「ん・・・・」 やはり声は出ない。すると男は 「無理だな・・・声はまだ、多分でねぇぞ・・・お前、こちら側の人間ではないな?」 そう聞かれ答える事ができなかった。 奏耶自身今の現状がよくわかっていないのだ。 自分の記憶は祖母の葬儀の後、疲れ切って眠ってしまった事までは覚えているが、気がつくと、見たことのない場所、自分によく似た容姿ではあるが自分ではない・・・ 奏耶は昨夜、この男に連れ去られ好きな様に抱かれてしまった事・・・ それだけしかわからない。言いたくても声が出ないのだからどうしようもない。 困り果てていると、 「大丈夫だ。しばらくしたら少しは出るんじゃねぇかな・・・確信はねぇが・・」 そう答える男の顔が見たくなりゆっくりと男の方に向きを変えた。 整った男の顔を見つめていると、男はそっと、奏耶の頬に触れてきた。 「俺の名は、刻成(こくなり)だ。村の者はオヤシロ様と言っているが、これでも神の端くれなんだけどな・・」 そう言われ驚いた。 オヤシロ・・・様?だと? 奏耶は刻成の腕のふり払う勢いで飛び起きた。 「おっわっ!何だ、急に!!」 奏耶は大きく手を振り必死に刻成にしがみつき見つめる。 「・・・なっ、どうした?何だ急に・・・」 奏耶は信じられなかった。 今こうして自分の目の前にいる男が、オヤシロ様だと言う現実・・・ なぜ、彼の元に自分がこうしているのか訳がわからない。 頭の中で色々考えていると訳がわからなくなる。 じっと見つめていると、刻成は優しく見つめながら 「お前にそんなに見つめられると照れてくる・・・俺の顔何かついてるのか?」 可笑しそうに聞いてくる。 奏耶は左右に首を振り違う!!と言いたくなる。 言葉で伝えたい・・聞きたい・・・そう心の中で願った途端、奏耶の身体に変化が起きた。 奏耶自身も訳がわからないが なぜか刻成はニコニコを嬉しそうに 「そろそろだな・・・」 そう言うと奏耶の体が熱くなってきた。 「・・・うっ、あっ・・・」 光に包まれる感覚になり奏耶は瞳を閉じたまま刻成にしがみついたのだった。

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