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第23話(R18)

 荒い息遣いが静かな剤の庵の中に響く。もはや、アーサーと夏迫とどちらの息も荒く、それでいて、艶めいていた。  アーサーはそんな息を整えながら、夏迫の陰茎を戒めていた黒柿の紐を器用に解く。 「ーーーーーーー!!」  とぷんと言わんばかりに、夏迫の鈴口から溢れた精液。それに、夏迫の目から零した涙で、剤の布団を濡らす。  先程、アーサーの陰茎に前立腺を突かれて、夏迫は4回、5回、6回と達して、紐を解かれた瞬間に7回も果てた。 「もぉ、で、出な、い……」  アーサーは夏迫のまだ硬さを保った陰茎と陰嚢、それに鈴口を舐める。 「ほんと、に、出ない、はず、なのっ、に……」  剤の薬で感度を高められているとは言え、アーサーの2倍以上生きて、年を重ねた夏迫は「熱くて堪らない」と譫言を繰り返す。  いかに形式だけの、おざなりのセックスをしてきたのか。  夏迫は戸惑ったような表情で、アーサーの手の甲を掴んで、啼いた。 「あとぅし、僕があとぅしをもらったから僕もあとぅしにあげる。満足するまで2人でどこまでも行こう」  夏迫が掴んだ手の甲に指を伸ばすように動かす。夏迫の手の甲に指を絡ませて、夏迫の指をも巻き込んでいく。  愛おしささえ込み上げてくる、絡まり合うお互いの指。  2人はまだ終わらない夜の中、再び天国とも地獄ともつかない快楽へと落ちていった。

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