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理不尽な恋 15(夏樹)※

 夏樹は熱くうねる雪夜の中に自分のソレを深く突き刺したまま、動きを止めた。  雪夜が、ハッハッ……と浅い呼吸をする度に、中にも響いてきて夏樹も刺激される。 「……ぁん……ぇ……っなん……で……」  夏樹が急に動かなくなったので、雪夜が戸惑った顔で見上げる。 「ねぇ雪夜……今日は泊まっていって?」  こういう時に言うのはズルいとわかっている。それでも…… 「明日、昼からでしょ?ここからの方が大学近いし」 「で……も……んっ……や、夏樹さんっ……苦し……っ」 「泊まっていくって言ったら動くよ」 「っそれ……は……ダメですっ」  雪夜が、荒くなった呼吸で咳き込み、掠れた声で答える。  口移しで水を飲ませると、少し落ち着いた。 「なんでダメ?」 「ん……っらって……っ……期待しちゃう……」 「……え?」 「なつきさんも……すきなのかもって……そんなはずないの……に……っごめ……なさ……ック……っ」 「っ!?雪……どうしたの?泣かないで……ごめん、そんなに言うのヤダった?」  ヤバい……泣かせたっ!!  吉田には雪夜を泣かせたいと言ったが、それは泣くほど気持ち良くしてあげたいという意味だ。  酷いことをしたいわけじゃない。  もう、最初の時のようにあんなに怯えられるのはごめんだ……それなのに……  なんだか雪夜が物凄く気になることを言っていたはずなのに、泣き出したことに動揺してそれどころではなくなってしまった。 「ちがっ……ごめっ……ヒっ……ック」  いや待って、俺も泣きたいんだけど……  雪夜が泣いている理由がわからない。  ただ、ごめんなさいを繰り返して涙が止まらない。 「泣かないで……もう聞かないから……」  雪夜の涙を親指で拭って頬を両手で包み込むと、コツンと額を密着させた。 「俺が悪かった。ごめん……泣かせたかったわけじゃないんだ」 「夏樹さ……んは……悪くな……い……っ」  しゃくりあげる雪夜が、それでも必死に話そうとしてくれる。 「俺がっ……悪い……の……っ」 「雪夜は悪くないよ」  雪夜が頑なに自分が悪いと言って泣くので、雪夜の口唇を塞いだ。 「……んっ……っふ……ぁ……」 「ん……ちょっと落ち着いた?」  雪夜が酸欠になる前に口を離す。 「ぁ……」  蕩けた顔の雪夜が名残惜しそうに夏樹の口唇を見つめた。  そういうトコ!もぅっ無意識に煽ってくるのホント性質(たち)悪い! 「雪夜……続きしてもいい?」 「ん……ふぇ?……」  雪夜に煽られたせいで、また夏樹のスイッチが入った。  泣かせてしまったことには罪悪感があるが、それとこれとは別だ。  怖がらせないように、優しく頬を撫でた。  汗に濡れた額にへばりついた前髪をかきあげ、そこにちゅっとキスをし雪夜を抱き上げる。  されるがままの雪夜を夏樹の上に跨らせてキスをしながらゆっくりと腰を落としていった。 「……ぁん、んん~~っ!……ハッ……なつ……っさん……っっ」  すでに何回かイっているはずなのにそれでもまだキツイそこに、もう一度夏樹が挿入る。  グチュッと粘膜が擦れる音とともに、ゆっくり奥へと進んでいく。  夏樹に腰を掴まれて自分では身動きの取れない雪夜が、逃げ場を探して夏樹に縋り付いた。 「…っぁ…っ」  奥に進むに従って、雪夜が声にならない声をあげる。 「雪……力抜いて……」  首筋や鎖骨に少し強めのキスをし、気を逸らせて呼吸を止めないように促す。 「はぁ……ん……っ」 「ん……っ……雪、動くよ」 「……ぁっん……ぅあっ!……アっ……!」  夏樹が動く度に、雪夜の感じている声と吐息が耳元にダイレクトに響いてくる。  男の喘ぎ声など萎えるだけだと思っていたが、雪夜の声は萎えるどころか声だけでも……持っていかれそうになる。  夏樹が強く突き上げると、雪夜がグッと頭を後ろに反らした。  露わになった喉元に甘く噛り付いて強く吸い付く。 「んんっ!やっ……それだめ……っん……はぁっ……!!」 「っ……!」 「夏樹さ……ん……はぁっ……ん、深っ……ぁ、も……らめっ、や……っ!!」   雪夜がガリッと夏樹の背中に爪を立てた。  自分の腕の中で泣きながら乱れる雪夜が可愛くて、何度もキスをする。 「雪夜っ……好きだよっ……」 「っ!?ぁアあ゛~~っ……はっ……んん゛っ!!」  好きだと言った瞬間、雪夜の全身にギュッと力が入ったかと思うとビクッと身体がはね、何回目かの絶頂に達した。  ぐったりする雪夜をベッドに寝かせ、まだ萎えていない自分のモノをゆっくりと引き抜く。  雪夜の中から抜く瞬間、内壁がキュッと締め付けてきて、夏樹に絡みつこうとした。 「っ……!?」  あ~もぅ……何なのこのエロい身体……  ずっと雪夜の中にいたくなるような甘い誘惑を振り切って長い息を吐くと、ゴムを外した自分のモノを雪夜のモノに擦りつけた。  いつも雪夜が途中で意識をトばしてしまうので、反応が無くなった雪夜でヌくのは実はもう定番になっているのだが、毎回レイプでもしているような気分になって何とも言えない背徳感に襲われる。  それでも、息を切らせて絶頂の余韻に身体を小さく震わせる雪夜を見ながら、先ほどまでの必死に縋り付いてくる腕、夏樹を見つめる潤んだ瞳、敏感な肌、切なげに夏樹を呼ぶ声を思い出して、自分でも驚くほどに欲情し、腰の動きが止まらなくなるのだ。 「……っく……雪夜っ……!」   雪夜の腹の上に自分の熱を放ちながら、雪夜の口唇を貪る。  荒くなった呼吸を整えながら、雪夜の隣にどさりと倒れこんだ。  意識のない雪夜のモノを使って一人でヌいてるなんて我ながらどうかと思うが、あれだけ煽られて途中で放置されるのはさすがに俺もキツイ―― ***

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