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どんなに暗い夜だって… 1-1(雪夜)
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その日も俺は何の変哲もない日常を終えるはずだった。
朝起きて、大学に行って、授業を受けて、友達と遊んで、帰ってきて、寝る。
毎日繰り返されるその日常が、どれだけ貴重で大切なものか……身に沁みる時が来るなんて……
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「は?それ何の冗談……」
佐々木が食べかけていたポッチーをポロリと落とした。
「ははは……俺も冗談だと言って欲しい……」
昼食後、佐々木と相川に昨夜からの出来事を話した雪夜は、そのまま机に突っ伏した。
「おいおい、雪ちゃん!?大丈夫か?病院行く?」
「いや、眠たいだけだから……」
「っていうか、じゃあ雪ちゃん、昨日どこで寝たの!?」
「昨日っていうか、今朝は……ネカフェでちょっと休憩してから来た……」
「ぶわっっっかじゃねぇの!?何で俺らに連絡してこねぇんだよっ!!」
佐々木が珍しく雪夜に怒鳴った。
心配してくれているのはわかるのだが、今はあまり大声を出さないで欲しい……徹夜明けの頭に響く……
「だって、事情聴取っていうの?あれが終わったのが今朝の6時過ぎだったし……俺も何がなんだかわかんなくて混乱してたし……」
「でも雪夜は巻き込まれただけなんだろ?なんでそんなに時間かかったんだ?」
「なんせ、相手が興奮状態で全然話にならなくて……ようやくまともに話せるようになったのが朝方だったからさ――……」
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