「雪夜、舌もっと出して」 　言われるままに舌を出すと、噛みつくように舌を絡め取られた。 　口腔内が夏樹でいっぱいになる、息が苦しいけど、頭がフワフワして気持ちがいい…… 「…っぇ……ん、あっ……」 　夏樹の手が雪夜の股間に伸びてきたと思ったら、熱くて硬いものが押し付けられた。 　え、コレって夏樹さんの……っ、待って、擦りつけないでっ！！！ 　夏樹の大きな手のひらで、雪夜と夏樹のモノが一緒にしごかれる。 　夏樹さんが熱く脈打っているのがわかる……大きい……夏樹さんがこんなになってるのが俺のせいなのだとしたら……俺、ちょっとは自惚(うぬぼ)れてもいいのかな…… 　雪夜の先端から出る雫でぬるぬるになって粘液が擦れる音が淫靡(いんび)に響いてきた。 「んん゛～～～っっっ」 　何これなにこれっ！！何か……もう出ちゃうっっ！！！ 「っっっ！！！」 　雪夜は、夏樹との擦りあいという初めての快感に、早々に達してしまった。 「……っはぁはぁっ……ごめっ……なさぃっ……」 「ん、気持ち良かった？」 「……は……ぃ……」 　夏樹が、ぐったりともたれかかる雪夜の髪を撫でながら、首筋にキスをしてくる。 「続きしてもいい？」 「……はぃ……へ？」 　夏樹の指が雪夜の背中をゆっくりと滑っていく。 「……んっ……っ……はっ……ん」 　雪夜の放った精子とローションが混じってぬるぬるになっている夏樹の指が、一本、二本と胎内(なか)に入ってきた。 　力が入らないのに後ろを弄られる度にどうしても身体が跳ねて腰が反ってしまう。 　裸なので掴まるところがなく、夏樹の胸にグイグイ寄り掛かってしまい夏樹が少し後ろに倒れた。 　夏樹さんが肘をついて身体を支えているとはいえ、これ俺が押し倒したみたいになって…… 「っと……あぁ、そうだ。雪夜、上に乗ってみる？」 　上に……乗る？え、どういうこと！？上って俺が夏樹さんに挿れるの！？……あれ？ 「騎乗位ってわかる？」 「騎乗……ぁ……えぇっ！？」 　え～と、それってつまり俺が……上に跨(またが)って……ってことですよね……？ 「うん、その方がいいと思うんだよね……まぁ、座ってでもいいけど。久しぶりだからたぶん一回目はキツイだろうし、こっちの方が雪夜が自分で調節できるから……」 「……へ……え？……あの、でも俺……ぇ、自分でっ！？」 　今までそんなのしたことないのに！？なんでいつもの体位でしてくれないんですか！？ 　夏樹は、寄り掛かっている雪夜をそのままに、手慣れた様子でゴムをつけると枕を重ねて背中を持ち上げた。 　そういえば、夏樹さんがゴムつけるところ初めて見たかも……いつもは気が付いたら付けてるし……いや、今も手元は見えなかったけど…… 「もうちょっと身体起こせる？」 　寄り掛かっていた雪夜の両脇に手を入れると、よいしょ、と雪夜の身体を持ち上げる。 「ぁのっえ、ほんとに…っ！？」 　夏樹は、困惑する雪夜を横目に滑りがよくなるようにゴムの上からローションをかけると、にっこり笑って雪夜を見た。 「うん、手伝ってあげるから挿れてごらん」 　いや、そんな爽やかに言われてもっっっ！！！ 「っあ……っっん」 　夏樹のモノが、膝立ちで跨る雪夜の秘部をツンツンと突いた。 　待って……こんな大きいの自分でなんて…… 「雪夜、大丈夫だから、力抜いてゆっくり腰下ろして……」 　頭ではわかってるんだけど…… 「ぅ～～～っっっ」 　言われた通り、自分で腰を下ろそうとしてみるが、なかなか挿入(はい)らない。 　……っていうか、こんなのホントに挿入るの！？今まで挿入ってたのは別のモノだったんじゃ…… 「っわ、え、夏樹さんっ……！？」 　夏樹が、もたついている雪夜の股間を弄ってきた。 　ローションで濡れた夏樹の手の感触が、さっきの擦りあいを思い出させて……しごかれるうちに雪夜のモノが熱くなってきた。 　昂る快感に膝の力が抜けてガクンと腰が下に落ちた。 「っ……ぁ……待って今そこ……あアっ！！」 　不意に、夏樹が腰を突き上げてきた。 　膝に力が入らないので上に逃げることもできず、そのまま一気に挿入ってきて、内臓を押し上げる圧迫感に呼吸が止まった。 「っかはっ……っっぁ！？」 「雪夜、こっち見て」 　夏樹が上半身を起こして雪夜の頭をグイっと引き寄せ口唇を重ねてきた。 「ほら、呼吸して。大丈夫、俺だけ見て、ね？」 「……はぁっ……っん、夏樹さ……」 　ようやく呼吸ができるようになって、潤んだ瞳で夏樹を見た。 　痛いわけじゃないけど……苦しい…… 「うん、頑張ったね。いい子だ。……ゆっくり動くね」 　夏樹が雪夜を抱きしめたまま後ろに倒れこむと、緩々と腰を揺らした。 「ふぁっ……ぁん、あっ……っ……」 　浅いところを緩く擦り上げられる。 　動く隙間がよくあるものだと思うくらいキツキツで、雪夜は腰に力が入らずされるがままだ。 　自分で身体を支えようと手をついて上体を起こそうとしたが、腕にも力が入らず、ドサッと夏樹の胸にもたれかかってしまった。 「ぁっ……っごめ……っ、なさ……っぁん……」 「ん？そのままもたれてていいよ」 　夏樹は安心させるように倒れこんだ雪夜の背中をポンポンと撫でてくれた。 　でも、全体重を預けているので夏樹さんが重くないだろうかと気になってしまう。 　この体勢は初めてなのでどうしても落ち着かない。 「なつ……っ……やっ……だ、もっ……」 「いや？こんなにトロトロなのに？」 「違っ……この、体勢っ……ぁっ、んんっ……」 「っ……雪夜、キスして？」 　キス……？そうか、俺が上に乗ってるから、キスも……俺からしないとだっ！？ 　顔を浮かせて夏樹を見る。 　少し息が荒くなっている夏樹が熱を帯びた目で雪夜を見ていた。 　目が合うと、夏樹が少し頭を起こして顔を近づけてくれたので、おずおずと口唇を重ねる…… 　あ～！！このアングルだめだ！！夏樹さんを見下ろすとかもう……恥ずかし過ぎるっ！！ 「ん、夏樹さん……もう、無理ぃっ！……ぁっ、いつものが……いいっ……お願いっ」 　夏樹さんに見下ろされるのだって恥ずかしいには違いないが、見下ろす側になるのはまだ雪夜的にはハードルが高かった…… 　だって、だって、見下ろすのってなんか……俺が夏樹さんを襲ってるみたいじゃないっ！？ 　羞恥に耐えられず、夏樹の首に抱きついて、体位の変更を懇願した。 ＊＊＊