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どんなに暗い夜だって… 4.5-6(夏樹)
「なるほどっ!じゃあ、来週からはそこに気を付けて持ち上げるようにしてみます。ありがとうございます!」
雪夜が無邪気に笑った。
あ~可愛い……
「ぅん、まぁほどほどにね。……そろそろ抱きたいから早く慣れてくれたら嬉しいけど」
思わず心の声が漏れた。
「あ……はぃ……すみません……」
ほとんど聞こえないくらいの声で呟いたのに、雪夜にははっきり届いてしまったらしい。
雪夜はセックスの話になると急に照れて挙動不審になる。
最近はだいぶ慣れてきたと思うんだけど……
「いやいや、謝らなくてもいいよ。雪夜を責めてるわけじゃないから。しばらく寝込んでたんだから体力も落ちてるだろうし、そこにいきなり重労働したら身体がキツイのは仕方ない。雪夜が頑張ってるのは知ってるから――……」
「ぁの……」
「ん?」
「……ちょ……っとだけなら……」
俯き加減のまま、雪夜が夏樹の服をぎゅっと握った。
「あぁ……大丈夫、雪夜の身体が慣れるまで待つよ」
……あんな言い方しちゃったから気にしちゃったか……
心の中で自分に舌打ちをして、雪夜の頭をポンポンと撫でた。
「違っ……お……俺が……抱いて……欲しいか……ら……ダメですか?」
雪夜が顔を真っ赤にして、上目遣いで夏樹を見て来る。
何このあざとい誘い方……っ!!!
「俺はダメじゃないけど……でも、まだ筋肉痛で痛いんでしょ?」
「それは……さっきマッサージしてくれたから……ちょっとマシになりました!」
雪夜が、視線を泳がせた。
絶対嘘だな。
そりゃ抱いていいなら抱くけど……
「ぅ~ん……」
雪夜を抱きたい気持ちと、身体を労わってやりたい気持ちとでしばし葛藤する――……
結果……抱かないという選択肢はないよねっ!!!
「じゃあ、ちょっとだけね。なるべく負担がないようにするけど、キツかったら言って?」
「ぁ……はい!あの……無理言ってすみません……」
「無理言ってるのは俺の方だよ?」
「いや、だって……なんか俺がして欲しいとか言ったから困らせちゃって……」
申し訳なさそうに項垂れる。
「困ってないよ。雪夜を抱けるのは嬉しいから。でも……」
雪夜をベッドに降ろして、組み敷く。
「あんまり煽ってこないでね?自制きかなくなるから」
***
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