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どんなに暗い夜だって… 4.5-8(夏樹)※

「わっ!え?夏樹さん?」  急に体勢を変えられて、雪夜が驚いて夏樹を見つめる。 「先に忠告しておいたのに、(あお)る雪夜が悪い……責任取って頑張ってもらおうかな」  雪夜に覆いかぶさり、存分に濃厚なキスを楽しんだ後、雪夜が蕩けている間に下を脱がして股間のモノをパクッと(くわ)えた。 「ふぇっ!?あああのっ!!じ……自制しなくていいって言いましたけどぉっ……って、待って待ってっなんでそんなとこっ!?」 「だって、俺にされて嫌なことはないんでしょ?」  今までにも何回かしようとしたことがあるが、毎回、雪夜が照れて泣いて嫌がるので止めていたのだ。 「そうですけど……でもそれはっ……俺ので夏樹さんの神聖な口を(けが)してしまうのが耐えられないから無理ぃいいいいいいいっっっ!!!」  雪夜はパニクるとたまに言葉のチョイスがおかしくなるな……おもしろいからいいけど。  雪夜が顔を真っ赤にして半泣きで股間を手で隠してくる。  いつもはこの状態になったら諦めるのだが……今日は諦める気はない。 「雪夜、手が邪魔」  股間を隠していた雪夜の手を片手でまとめて横によける。 「やっ……ダメダメダメっっっ!!!」 「ダメって……コレもうはちきれそうですけど?」  夏樹が雪夜のモノにフーっと息を吹きかけると、雪夜がビクンと腰を浮かした。 「ひゃっ……っな、にっ!?……んっ」  うん、今日もいい感度。  足を閉じようとするので、上から体重をかけて足の動きも封じた。  夏樹が雪夜のモノを口に咥えると、雪夜の抵抗が弱まった。  自分の口を両手で抑えて必死に堪えているが、それでも涙交じりの喘ぎ声が漏れて来る。 「ふっ……んぁ……っん~っ!!!」  声は我慢しなくていいと何回言っても、クセなのか恥ずかしいのか最初は堪える。  まぁ、堪えきれなくて最終的には声出しちゃうんだけどね…… 「やっ……も、そこ……やらぁ……」 「いや?」 「やぁ~っ!……イっちゃう……からっ!!はなし……っ」 「ふぃ~ぉ(いいよ)」 「く、わっ……たままっ……しゃべらな……でっ!!!」  雪夜の腰が小さく痙攣する。 「なつっ……やら、もう出ちゃ……っっっ!!!」  夏樹の口腔内に熱を放出した雪夜は、そのまま意識をトばした。 ***  上気した顔を涙でぐしゃぐしゃにしてぐったりと倒れている姿が、妙に官能的でそそられる。  夏樹はそんな雪夜を眺めながら、白濁のスペルマを飲み込んで、口唇をペロリと舐めた。  雪夜にはちょっと刺激が強すぎたかな?  というか……手はよくて口はダメなのか……雪夜の基準がよくわからないな。  まぁ、もこれから少しずつ慣らしていくか……  最後までできなかったのは残念だが、こうなるのは想定内だ。  というか、挿れたら自制がきかなくなりそうだったので、わざと先に雪夜をトばしたのだが。  あ~危なかった……もう少しで雪夜につられるところだった……  雪夜への劣情を抑え込むのは大変だが、それよりも久しぶりに雪夜とイチャイチャできたのが嬉しくて、夏樹的にはかなり満足していた。 ***  最近、一体誰に教わっているのやら、雪夜が誘惑を覚えた。  以前から無意識に煽ってくることはあったが、それが今日のように意識して自分から誘ってくるのだ……  誘惑のレベルとしては、めちゃくちゃ低い。  無意識の時の方が余程色気がある。  ただ、下手なりに一生懸命なのが可愛い。  自分から始めたクセに、途中で羞恥心に耐えきれなくてヤケになってくるところが一番キュンとする。  何より、それを俺のためにしているというのが……最高です……っ!!!  だからと言って、簡単にそれに流されてしまうわけにはいかない。  めちゃくちゃに抱いてしまいたいけれど、それをしてまた雪夜に逃げられるのが怖い……  雪夜はまだ同棲している状態に慣れていない。  夏樹に遠慮しているし、いつも緊張している。  もちろん、無意識に夏樹を頼っているところもあるし、一緒にいることで安心している様子も見られるけれど……  佐々木達といる時のようにはリラックスできていない――……  そして、相変わらず雪夜から夏樹に何かを求めてくることは……ほとんどない。  それが夏樹を不安にさせる……  雪夜が夏樹のことを好きなのは、見ていればわかる。  言葉にはしないが、表情や仕草、全身で夏樹が好きだと伝えてくれている。  それなのに……  夏樹の腕の中で無防備に眠っている雪夜を見ると……ふと、これが全て夢で、目を覚ますと雪夜がいなくなっているんじゃないかと思ってしまう。  雪夜との関係には未だにそんな危うさが付きまとっているのだ。    夏樹は、幸せそうに眠る雪夜の髪を()いて、 「もっと俺に甘えてよ……」  と呟いた――…… ***

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