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Daichi Side 1-2

有希が家に来るって聞いた時は、かなり、嬉しかった。 というか、今付き合ってる奴をすべてクリーンにしちゃうほど。 そう、このモテ男の俺としては大変な作業だったんだよ。 だから、出来れば。 コイツを自分のもんにしたいとかいう下心ありあり。 でも、まだ何にも手も出せてない。 まぁ、まだうちにきてから一ヶ月も経ってないし、いつでもっていう余裕があるからなんだけどもな。 しかも、俺と同じ高校へ通う事になった。コイツの前の高校は俺の家からかなり遠かったし、 俺の家から通うとなれば家から近所がいいというわけで。 必然的に同じ高校へ行く事になった。 俺の高校は男子校だ。 有希が転校してきた時、かなりみんな浮足立った。 そうだろうよ。こんな可愛い有希だし。 だけど、常に俺が目を光らせて着いているから手を出せない。 アタリマエ、 この俺が睨んでるもの。 ……… ……… 「だってさあ、家で言おうとか思ってたら忘れちゃったから」 有希はエヘヘと俺に笑って言った。 全くコイツのこういう顔を見ると。押し倒したい衝動に駆られるんだけど。 「有希。そう言う顔さあ。他のヤツに見せないほうがいいよ?」 「なんで??笑っちゃいけないのかよ?」 「そんな事じゃないんだよ。まったくさあー。俺のノートなんか見てもね、意味無いよ?」 「じゃ、いいっ!!」 有希がふくれて言い放った。すると、 「古文のノートなら貸しますよ?」 すぐ脇から声がした。 同じクラスの生徒会長の城野だ。 微笑んでやがる。しかも、爽やかな笑顔ときたもんだ。 すげームカつく。 ってか、俺は城野が嫌いだ。 虫も殺さないようなお綺麗な顔も嫌いだ。 なんつーか、上っ面だけで、心が無い。 コイツ、裏では、すげーえげつない事、やってるって聞いたしな。 コイツとは、絶対仲良くなれないって。 ま、お互いにそう思っているだろうな。 「えっ、いいの?」 有希が嬉しそうに言った。

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