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Yuki Side 1-3

… …… 生徒会室は、学校の端のほうにあった。外は、普通の教室のようだけれども、中に入ると違っていた。城野はどうぞ、と言って先に室内へ入れてくれた。 目に飛び込んだのは、柔らかそうな感じのソファーだった。 「そこに座って下さいね」 城野はドアを締めながらにこやかに言った。ソファーに座ると、少し腰が落ち込みぎみになるほど柔らかい。俺が少しバランスをくずしそうになりながら座ると、すぐ隣に、城野が座った。 城野はにっこり微笑んで俺を見る。 「よかった。君は、まだ、あいつのモノになってないわけなんですね?」 「……モノ…って?」 そして、城野は掛けている眼鏡を外して言う。 「じゃ、僕は遠慮なく。。このチャンスに感謝することにしますね」 眼鏡を外すと綺麗な顔が凄く際立った。 「何?…言って……」 ってか、この体制……ものすごく、顔が近い。 すごく、ヤバいぐらい。 ……あ……。 "チュッ"という音がした・・・。 ……ええええええええ!!!! キスされた?????? 唇に ちょ・・・・・・・・。 ってか、俺。男。 城野も男だよっ。 手が早いって・・・って こゆこと??? ええええええええ? ちょっと。崩れそう。 俺はそのまま、押し倒されてしまった。 柔らかいソファーが背中にあたる。ってか上に、乗ってるよ。城野……。 城野はまた俺にキスしようとしてきた。でも俺は、思いっきり胸を押し退けて、 「ぎゃーーーーーー!!!!!!」 と叫んだ。 城野はその叫びに一瞬びっくりしたのか動きがとまる。 よし、少し、怯んだ。その隙に、思いっきり、蹴り上げてやった。 そのまま起き上がって一気に逃げてやる。 っと思った瞬間に。 ぐいっと。手を掴まれた。 あれ?

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