9 / 21

Yuki Side 1-4

「有希くん。ぎゃーなんて言わないでくれる?もっと色っぽい声だして欲しいんだけど?」 捕まった。 「しょうがないよ!だってぎゃーしか言いようがないし。つか手痛い。ちょっと、手そんなに掴まないでよっ痛いし」 「有希くん、まったく立場が分かってないですね?いいですか?この生徒会室は、学校の全く端にあってそれに、ここに俺と有希くんがいることは誰も知らないって事。意味わかります?だから、誰もこない。しかも、ここにはさっき鍵を掛けましたし」 それって。俺かなり、ピンチ?? 城野の綺麗な顔がせまってきた。 こういう綺麗な整ってる顔が怒ってるとかなり怖い。 そのまま再び、ソファーに押し倒された。 そして再びのキス。さきほどとは違う、激しく、深い。 ……あ・・・。 やばい。頭、真っ白状態。 カチャカチャっていう音がした。 ……城野が俺の・・・ズボン脱がしてる?? え。 「ぎゃーーーーーーっつ!!!!!」 またぎゃーっと言った。すると、どんどんと、ドアを叩く音がした。 城野はクスっと笑って 「叩いても、鍵かかってるから入ってこれませんから」 って言っていた。 「というか、ほんとにもっと色っぽい声だしてくださいね?」 そう言って、俺の耳朶をペロっと舐めた。 うわっ ヤバイ。 ドアを叩く音がもっと大きくなる。 それにつれてなんか声も聞こえる。 何?? 「ゆうきぃーーーーっ!!」 あれ?あれって、大地の声だ。 「だ、大地っっ!!」 大地の声を聞いたらなんか、すごく……。 涙が出てきた。 泣いてる?泣いてるの?俺? 「中田くんは入ってこれませんからね」 城野はにっこり笑いながら、ソファーに押し付け、俺を組敷く。暴れようにも上に乗られているし、思うように身体が動かない。 やつの手が・・・。俺の下肢の中心を触る。 「……や、やだっっ……」 頭の中がぐるぐるする。 涙がどんどん出る。 「…やっと、いい顔してきましたね?」 大地ったすけてよ! 「だいちっ!!」 思わず怒鳴る。 「いくら騒いでも入れないんですから?」 もしかして、これは。 やられるってことっ? 「いやだ!!!」 .

ともだちにシェアしよう!