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第17話(経験者に話を聞こう)※
私と菫の手当てを(主に黒先生が)したら私達二人にここに居るように、と言ってみんな保健室から出て行った。
「何の話し合いをしてんのかは気にしない方が良いよな」
「うん。多分、イヤ、絶対に物騒な話だよな」
「だよな」
私達はその先を考えるのを止めた。
そして、聞きたい事が合ったので菫に聞いてみた。
「菫、少し話し難い事があるんだが聞いてくれるか?」
「良いよ。何?」
「あー、その、普通はキスだけであんなふうにならないと思ったんだが、今日、その、少し鈴の兄さんに首と腰を触られたんだが、、」
「ボクも今日、その、似た事があったから。少し触られただけなのにぞくぞくするのが止まらなかった」
「ああ、オレもそうだった。少し感度が良すぎないか?と思って考えたんだが、この世界は元々BLゲームだろ?だから普通より感度が良いんじゃないかと思ったんだがどう思う?」
菫は少し考えてから喋った。
「多分、葵ちゃんの考えはあってると思う。だから少し気になった事があるんだ」
「何が?」
「あのゲームって初めて、その、性交をする時、初めてなのにかなり感じていただろ?」
「確かにそうだな」
「普通は初めては感じなかったり痛かったりするらしい。それに男は感じても中は濡れないから色々準備が必要らしいのに、あのゲームだとかなり感じてたし、準備もあまりしてないみたいだった」
「!オレも分かった」
そこまで説明されて解らないはずがない。
「つまり、この世界はゲームの時と同じ様にご都合主義だって事か」
「うん、そうだと思う。それにボク達の身体は感じやすく出来てるみたいだ」
「、、、。なぁ、菫」
「何?葵ちゃん」
「恥ずかしいかもしれないが経験者に性交の話を聞いた方が良いかもしれない」
「、、、。確かに、ボク達もそのうち経験するかもしれないからな。混乱して出来ませんでしたっていうのは、ボクも嫌だけどそれ以上に灰炉くんに呆れられる方が嫌だ」
「オレもだ」
そんな話をしているとタイミング良く誰かが帰って来た。
「葵、菫、待たせてすまないな」
「あともう少し待っててくれる?」
「先輩達がもう少し話したい事があるみたいなんだ」
「何か飲み物を用意するな?コーヒーでも良いか?」
本当にタイミング良く兄さんの奥さん組が帰って来た。
私達は黒先生にコーヒーをもらってから少し(恥ずかしい話を聞くので)覚悟して話を聞いた。
「白兄達に聞きたい事があるんだが、、、少し聞きづらい事なんだが良いか?」
「良いぞ、何だ?」
「ボクから言います。その、皆さんは、あの、は、初めての時ってどんな感じでしたか?」
「は?」
「すまない、言いづらいだろうがオレ達も不安なんだ」
「不安?」
「その、ボク達は男と付き合うの初めてで、その、あの、初めての時、し、失敗したくないんだ!」
「ああ!そういえば、そうだったな」
「あの二人は上手いだろうから大丈夫だと思うけど」
「初めてなら不安だろうな」
「分かった。二人は何が聞きたいんだ?」
そう言われたので私達二人は不安に思っている事を聞いた。
「初めては痛いと聞いた事があるんだが本当なのか?」
「じ、自分で後ろを、その、解かした方が良いって聞いた事があるんだけど?」
「あー、多分どっちもあの二人ならボクは大丈夫だと思うよ」
「下手な奴だと痛いらしいがあの二人なら大丈夫だ。あの二人は紅と同じくらい上手いから痛くはないと俺は思うぞ」
「菫、自分でそんな事しなくて良い。初めての時そんな事してなくてもぼくは気持ち良かったから」
「あの二人はお前達をかなり大事にしている。その二人がお前達の痛がる様な事をする訳がない。あの二人に任せておけば大丈夫だ。ただし、性交は心の準備をしてからにしろ」
「心の準備、、、。はい、分かりました」
「分かった。ありがとな、少し安心した」
少し安心して顔が少し、へにゃってなったけど聞けて良かった。
菫も安心したのか、頬を少し赤らめて笑った。(とっても可愛かった)
だけどそのあと、菫と私はみんなに兄さん達が戻って来るまで頭を撫でられた。
まだ恥ずかしくて覚悟は決まってないけど、その時がきたら受け入れよう。
(私は覚悟が決まってなくても鈴の兄さんになら、何をされても嬉しく感じるだろうな。私は恥ずかしい事だけど、鈴の兄さんに何かされる事を少し期待してるし、菫も私と同じ気持ちだろうな。明日はちゃんと話し合おう。今日みたいな事が無いように警戒しながら行こう!)
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