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第26話(兄さん達は極道 その三)※グロが苦手な人は気をつけて下さい

紅視点 「あ、あぅ、あ、うあ、」 「ウルセェな。黒のおかげで痛みは無いだろうが」 「俺の、俺の、腕と足が、、嘘だ、こんな事あるはず無い!」 「暴れんな!お前の汚ねぇ血が飛び散るだろうが!」 “ガッ、グシャ、バキバキッ” 「ギャー!おれ、折れた!俺の骨が、折れた!ひっ、痛い!」 「ちっ、ウルセェ。黒の能力で痛みなんてねぇだろうが、何が痛いってんだよ?」 葵に手を出した奴が両手足の無い状態で床に転がっている。 あばらも肋骨も粉々になるくらいに蹴りながら折ったが耳障りな叫び声をあげるので苛立ちが増してくる。 こいつはまだ壊れていないが他の二人はもうすでに壊してしまった。 (ちっ、コレも直ぐに壊れてそうだな。もっと後悔しながら壊したかったがコレは脆過ぎて直ぐ壊れやがる) 「黒が担当した奴は指を取ってる時に壊れやがり、紫の担当した奴は足を千切った時に壊れやがった。コレももうすぐに壊れそうだ。こんな脆く弱い奴らが葵に手を出しやがった。こんなに腹が立ったのは久しぶりだが、こんなに脆く弱い奴らを壊しても気がおさまらねぇ」 「弱いから葵くんに薬を使ったんだろう。こんなに早く壊れるとは俺も思わなかったがな。しかし、何で壊れるんだ?俺の能力を使っているから痛みは無いはずなんだがな?」 「本当に何でだろう?ボクが手足を引き千切っても黒先生の能力で痛く無いはずなのに痛いって叫ぶんだよね?」 「汚い声で叫んでた。こいつらにあの子達に手を出した事を後悔させようとしたのにこいつら、、、何でこんな事をされてるか解って無いみたい。自分達は悪く無いって思ってる。それ処かこんな事になってるのはあの子達のせいだって検討違いな事を言ってた」 「はあ?それ本当ですか紫先輩?」 「壊れたコレのうわ言を聞けば分かる」 紫が壊した奴のうわ言を聞く事にしたが聞いた瞬間にイラついてそいつの声帯を潰した。 そいつは『へ、へへ、、、こんな事あるはずが無い。夢だ、は、はは、ぜ、全部、へへ、あいつらが悪い。オレは、ひへ、へへ、悪く無い。はは、そ、そうだ!全部アイツらが悪い!へへ、オレ達は紫様達にまとわりついて我が儘を言ってるアイツに罰をアタエタだけダ、ハハ、そうだ!オレは、オレ達は悪く無い!全部!全部あいつらが悪いんだ!ハハ、ハハハハ、あいつらが、悪い』と言ったのだ。 “ガッ、グシャ” 「かっはっ、っー!ひゅー、ひゅー」 「ちっ、靴が汚れたじゃねぇか、、、もっと苦しんでから死ねよ」 “グシャ、クヂュウ、グチャ” 「汚ねぇ血しか出てこねぇな」 「ひゅーっ、ひゅーっ、はっ、はっ」 「ああ、苦しいのか?ごめんな、俺の能力は痛みしか消せないんだ。大丈夫、あと数分で苦しくなくなる(死ぬ)からな?」 「紅先輩のコレ、さっきから喚いててうるさいんですけど」 「本当にな。壊れやがったか?耳障りな声で喚きながら手足が無いくせに暴れまわるからコレの汚ねぇ血が飛び散りやがる」 俺の葵に触った奴が手足を無くして正気を無くしたみたいだ。 コレはさっきから『俺の腕が、、アア!足、足が!嘘だ!ああ!こんな事あるはずが無い!ハハ、夢だ!コレは全部、ひひ、夢だ!』と喚いている。 コレのせいで色んな所に血が飛び散っている。 (ちっ、壊れやがったか。手足が無くなったくらいで見苦しい奴らだ) 「そういやぁ、白は何処だ?」 「今戻った。電話でコレらの処理を頼んでいたんだ」 「結構かかったな、何かあったか?」 「鈴矢から連絡があった。葵がわたし達の帰りを待っているから早く帰って来いとの事だ」 「葵が?鈴がわざわざそう言ってきたって事は俺達が側に居なくて葵の奴が少し不安になってるって事だな。そうとなればさっさと帰るぞ!」 俺がそう言うと他の奴らも納得して言った。 「そうだな。葵くん達の怪我も心配だしな」 「紅先輩、途中で洋服買って帰りましょう。葵の服はあるかもしれないけど他の二人の服が無いと思うし」 「ああ、そうだな。ついでに葵に似合う服も買って帰るか」 「菫の服はぼくが選ぶ」 「なら、暗の服は俺が選ぼう」 俺達はもう血まみれの奴らに興味が無くなった。 葵達に着せる服をどうするかに悩んでいる。 俺は早く帰って俺の葵の不安をとりのぞく事に意識が向かっている。 (葵の幼い頃は俺達三人の誰かが側に居ないと泣きそうになってたもんな。今は平気みたいにしてるが何かあると昔みたいに俺達三人が側に居ないと不安になるんだよな。頭に血が上ってて忘れてた。早く帰ってやらないと) 「白?早く帰るぞ?」 「ああ、分かっている。だが、先にコレらをわたしの能力で消さないとあとで面倒だからな。一気にヤる」 「この人数を一気にか!倒れるぞ!」 「葵が待っているんだ、早く終わらせたい。幸いにこいつらの掃除は終わらせたからな、少しキツいが出来ないわけではないからな。始めるぞ」 白はそう言うと二回拍手を打ち集中すると白の体の周りに光が集まりだす。 「ボク、白銀先輩が能力を使う所初めて見ます。キレイですね」 「俺も初めて見るが、とても美しいな」 「綺麗」 「白の能力は綺麗だが、反動がキツいんだ」 白は体に集まった光をこの部屋に居る奴らに注いだ。 その後に倒れそうになったので俺が抱き上げた。 「っと、危なねぇな。白、大丈夫か?」 「はぁはぁ、っ~、大丈夫、だ」 「全く、無理しやがって」 「葵が待っている。早く帰らねば」 「分かってる。お前の事は俺が運んでやるから葵の所に着くまでお前は休んでろ。いいな?」 「ああ、分かった」 そう返事をして白は気を失った。 (たく、頑固な奴だまぁ、そこも可愛いけどな) 「後の処理はもうすぐ来る奴らに任せて俺達は帰るぞ」 俺達は葵達の居る所に帰る為、この部屋を出る。 最後に部屋に出ようとした俺は言い忘れた事を思い出し部屋の奴らを見て言った。 「お前達は勘違いしてたみたいだが、俺達は極道者だぞ?優しいわけねぇだろうが。俺達が優しく感じていたならそれは俺達にとってお前らがどうでもいいただの愛想笑いと社交辞令で事足りる奴だったからだ。俺達の中で一番優しいのが、お前達が傷つけた葵だ。生まれ変わったら極道者には近づかない事だ」 部屋に居る奴らは絶望している顔で俺を見て居る。 「極道者は身内以外には非道な者達の集まりだ。俺達の宝に手を出さなければもう少し優しい解決をしてやったんだがな?」 俺は絶望している奴らに向けて最後に言った。 「俺達、極道者の宝に手を出した罰だ。今以上の絶望をお前らにプレゼントしてやるよ、、、俺の葵に手を出した事を後悔しながら苦しんで死ね」 そいつらがその後、どうなったかは俺達は知らないし興味もなかった。 (葵に早く来れなくて悪かったって謝らないとな)

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