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第27話(兄さん達が帰って来た)

鈴の兄さんが連絡してから少ししたあとに兄さん達が帰って来た。 、、、私達に買ってきた服がいっぱい入った袋を両手いっぱいに持ちながら。 (どう考えても買いすぎでしょう?どれだけあるんだろう?ちょっと見るのが怖いんだけど) 「兄さん達、、、買いすぎだ」 「え?コレでも量を減らしたんだけど?」 「、、、はぁ。お帰り、兄さん、白兄、紫さん、緑さん、黒さん」 「「「ただいま、葵(くん)」」」 「ただいま、葵。早く帰って来れなくて悪かったな?」 「オレが白兄達に後始末を任せてしまったんだ、謝らないでくれ」 「そうだ!俺も葵に謝らないと」 「兄さんが?」 「ああ。葵、悪かったな。あんな事が起きた後なのに俺達と離れて不安だっただろう?」 「、、、鈴の兄さんが居たから大丈夫だ。みんなが待ってるから早くリビングまで来い」 そう言って先にリビングに向かった。 (うー、バレてる!ちょっと不安で玄関で兄さん達が帰って来るの待ってたのも絶対にバレてる!) 「紅先輩、葵が不安だったって本当ですか?」 「ああ、葵だけで玄関で迎えてくれただろ?不安で俺達に早く会いたかった証拠だ。鈴の奴も分かってるから葵が玄関に行ってもなんも言わなかったんだろうな」 「それに、葵の耳が真っ赤だろう。本当に可愛いな」 「白、葵が可愛いのは常識だろ」 「そうだな」 後ろで何か話してたけどリビングに着いたので話し声が止まった。 (兄さん達、何を話してたんだろう?あ、鈴の兄さんが両手を広げてこっち来いって言ってる) 「葵ちゃん、こっち」 「鈴の兄さん、コレは恥ずかしいんだが」 「みんな似たような事してるんだし大丈夫だよ」 鈴の兄さんが私を抱きしめてそう言うので周りを見て見ると菫達は手を繋いでいて、暗達は私達と同じ様に抱きしめられてる。 それに、少し具合が悪そうな白兄の腰に兄さんが手を回して支えてる。 (白兄、大丈夫かな?具合が悪いみたいだけど) 「白兄、具合が悪いのか?」 「あー、、、その説明もするからみんな座ってくれ」 兄さんがそう言うのでみんなリビングにある椅子に座ったりソファーに座ったりする。 私は鈴の兄さんに抱きしめられながらソファーに座った。 「まず、お前達を傷つけた奴らは白の能力で存在を消したから、あいつらの事を覚えているのは俺達だけだ」 「もしかして白兄一気にやったのか?オレ達だけ覚えてられる様にコントロールもしながら?」 「ああ、だからまだ具合が悪いみたいだ」 「あの、ボクが皆さんに連絡取れなかったのはやっぱり足止めされていたからですか?」 「、、、ああ。本当にあのメスどもは、、、」 兄さんはその時の事を思い出したのか苛立ち出しながらその時の事を話した。 紅視点、数時間前 登校して直ぐに女達に囲まれた。 俺だけではなく別れて自分の教室に向かおうとしていた白、鈴、緑も囲まれていた。 「おはよう。みんなそこに集まって何をしているんだ?」 「きゃー!黒先生、おはようございます!」 「ちっ、邪魔だどけ」 「やーん!灰炉くんも来たわよ!」 女達は登校して来た黒やあからさまに鬱陶しそうな灰炉にまで集まった。 「今日はなんだってんだ?」 「(紅、コレはどうしたの)」 「紫?俺の影に入ってんのか?」 「(うん、今日はいつもより騒がしいから避難してる)」 「避難ってお前な」 「紅様どうかされましたか?」 「いや、何でもない」 それから30分くらい女達は俺達から離れずに色々話してきたりプレゼントしてきたりした。 (本当に今日は何なんだ?誰の誕生日でもないしな?) 「あの、紅様のお好きなお菓子は何ですか?私、今度作って来ますから教えて下さい!」 「俺の好きなお菓子?そうだな、、、(葵が作った)クッキーとかかな?」 「クッキーですか!私、得意なんです!今度作ってきますね!」 そんな話をしていた時に携帯が鳴っていたのを俺達は気づかなかった。 それからまた20分くらい話していたその時、明無先生がやって来た。 「あれ?何してんだ黒?保健室に行かなくていいのか?」 「ああ、そうだな。悪いが保健室に行くので通してくれるか?」 「えー、黒先生もう行っちゃうのー?」 「そんな!」 「あと、黒に聞きたい事があるんだけど」 「なんだ?」 「暗は何処に居るんだ?暗のクラスに行っても居なかったんだけど?」 「昨日、友達が出来たって言っていたからその子の所じゃないか?」 「それは私も聞いたよ。確か同じクラスの葵って子と違うクラスの菫って子だったはずなんだけどその子達も居なかったんだ」 「ちょっと待ってくれ明無先生、葵と菫も居なかったって?」 「ああ。二人共、教室に居なかったんだ。確か前にその二人の事を黒が話していたのを思い出して黒の所に来たんだ。だから黒、その二人に連絡して暗と一緒に居ないか聞いて欲しいんだ」 黒が分かったと言って携帯を取り出そうとしている。 女達は真っ青な顔をして黙りこんだ。 俺は嫌な予感がして携帯を取り出した。 (っ!、、、30分前くらいとついさっき菫から連絡が来てやがる) 「、、、。っ菫が出ない!」 「緑、こいつらの記憶を見ろ」 「え?分かりました。、、、、な!紅先輩!」 「言え」 「こいつらボク達を足止めして葵に危害を加えるみたい!」 「っ!なんだと!お前達、葵を何処にやった?」 「菫が連絡して来た時に何処に居るかも書いてあるからそいつらに聞かなくても大丈夫だ」 この女達は敵だ。 (さっさと片付けて葵達の所に向かはないとな。だが、人数が多い) “ドサッ、ドサドサ” 「え!なんでかってに倒れていくの?」 「黒、暗は友達の事を助けに行ってるんだな?」 「お前、、、そうみたいだ。菫くんが書いているのを読むと暗も一緒みたいだ」 「私の暗にもしもの事があったらこのメスどもは消すからな」 「明無、俺も同じ意見だから確認しなくていい」 明無先生が何かしてこいつらを眠らせたみたいだ。 「それより早く葵達の所に向かうぞ」 「っ菫!」 「こいつらを片付けるのは後だ行くぞ」 そして、向かった先で見たのは葵達を押さえつけ襲っている奴らだった。 葵視点、現在 「そういえば明無先生、あの時何をしたんだ?」 「ああ、そういえばここに居る者達は特殊能力があるみたいだな。私の特殊能力で夢の世界に引きずり込んだだけだよ」 「夢の世界に?」 「私の能力は夢を操ったり強制的に眠らせたりする事が出来るんだよ」 その後は私達に話がうつった。 「あ、そういえば俺まだ自己紹介してなかった。俺は黒の従兄弟で明、明無の恋人の藤美 暗李」 「最初は暗が葵ちゃんが教室に居ない事に気づいたんだ」 そして、私達の特殊能力や兄さん達が来るまでの事を話した。 その後、私達は黒さんに体を診てもらい、私の場合は怪我は酷いが薬の後遺症は残らないだろうと言われたけど、兄さん達が心配していたので今日は1日ベッドで休む事になった。 次の日、私と暗は怪我のせいで微熱が出ていて菫は体が弱いせいでかなりの高熱が出てしまった。

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