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番外編 ハロウィンの夜は、、、(暗編)
パーティーも終わり、私は明の部屋で明と二人きりになった。
明は今日一日中、私を抱きしめて離さなかった。
「明、そろそろ離せ」
「嫌だ」
「ガキかお前は」
「暗を離さなくて良いならガキで良い」
「少しだけだから離せ。お前の姿をちゃんと見たい」
そう言うと明は渋々、私を離した。
私は少し明から離れて天使の格好をした明をちゃんと見た。
(うん。やっぱり、明に似合ってる!顔立ちが優しそうだから本当に天使みたい!)
「明、綺麗だな。カッコいい」
「暗!やっぱり、もっと抱きしめていたい。こっちに戻って来てくれ」
「、、、はぁ、仕方ないな。分かった、今戻るから少し待っ!んっ、ンん!」
明の元に戻ろうとしたら、待てなくなった明に引っ張られ明の腕の中でキスをされた。
(こういう少し強引な所、実は結構好きだって言ったらどうなるのかな?調子に乗りそうだから言わないけどね)
「んっ、暗、可愛い。私のモノだ。私だけの」
「んっ、ふぅっ、んっ、はっ、はぁ、それなら明も俺だけのモノだろ?誰にもやらないからな?」
「それは私の台詞だ。愛してる、暗」
「俺も愛してるよ、明」
それからまた長いキスをした。
(あ、そうだ。今日はハロウィンなんだよね。それじゃあ、アレを言わないと)
「明」
「ん?なんだい?」
「トリック オア トリート」
「、、、私の右のポケットを探ってごらん?」
「右のポケット?」
明の右のポケットを探ってみるとあめ玉が出てきた。
(ポケットに入れてたんだ)
「明、俺もあげる」
「それはクッキー?」
「葵と菫と三人で作ったクッキーだ」
「私にくれるのか?」
「うん」
私は見せたクッキーの袋を開けクッキーを一枚取り出して口にくわえた。
「ん」
「っ、、、いただきます」
「ンんっ、ふっ、んっ、は、はっ、美味しかったか?」
「ああ、とっても。おかわりをくれるかい?」
「仕方ない。特別におかわりをやる」
袋に入ったクッキーが無くなるまでおかわりは続いた。
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