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第65話(ただいま過保護度がUPしました)
鈴の兄さんが退院して一週間たった今日、みんなが調べた情報を報告する又は聞く為に黒先生の保健室に集まった。
「じゃあ、まずは黒達から頼む」
「なら俺から話そう」
黒さんは私を見てからため息を吐いてから話し出した。
(黒さんが私を見てため息つくなんて、、、黒さんに何かしちゃったかな?)
「はぁ、、、鈴矢くんが退院して来るまではみんな葵くんの悪い噂を信じていたんだ」
「ああ、優しい兄さん達に我が儘を言ってい困らせてるとか兄さんの弟である事を利用して黒さん達を脅して扱き使っているとかだろう?」
「葵くんが何故その噂を知っているんだ?」
「オレが居ないと思って話して居るのを聞いた事が何回かあるからな。オレは気にしてないから大丈夫だぞ?」
「そう、、か。まぁ、そんな事を噂されてそんなバカな事を信じてる奴が大半だったな」
みんな噂の事を知っているのか渋い顔をしている。
(私が噂を知ってるのはさっき言った様に偶然聞いたのとゲームをやって知ってるからなんだけどね)
「それはまだ良い」
「良くねぇよ」
「確かに良くないが次の話をすると紅もさっきの方がまだ良いと思うと思うぞ」
「どういう事だ?」
「、、、鈴矢くんが退院して2日たった事からだ、、、噂が変わった」
「どんな噂だ?」
「紅様の弟が紅様達に甘えて笑ったらしい。笑った顔は紅様達を駄目にするほどの威力があるらしい。紅様の弟の笑った顔を見た奴らは倒れて、寝ても覚めても紅様の弟の笑った顔が浮かんで眠れないらしい。紅様の弟の笑顔は凄まじく恐ろしいらしい。という噂だ」
「なんだその噂?最後の噂の一つ前の噂の寝ても覚めてもって、、、まさか」
「そのまさかだ。俺が聞いただけでも片手は軽く超えるくらいの人数がそうだった。ただし、洗脳されてるからか惚れた自覚はなかったので忘れる様に言ったが、、、無理だろうな。そいつらは葵くんの笑顔が忘れられないと言っていたからな」
「、、、へぇ、悪口を言っていた奴らが葵にねぇ?」
兄さんのその声で部屋の温度がかなり下がった様に感じた。
(えーと?私に惚れた?何でだろう?笑顔って事は鈴の兄さんが退院して学園に来た時に笑ったあれだろうけど、もしかして顔が少しふにゃふにゃしてカッコ悪かったかな?けど惚れたって言ってたよね?んん?)
「あの時のオレの何処に惚れる要素があったんだ?」
「いや、あれは、、、惚れるだろう」
「何処に?」
「、、、葵は知らなくって良い事だ。葵はいつも可愛いって話だからな」
「そうか。兄さんがそう言うならそれで良いが」
「そういう話なら私も話して良いかい?」
明さんがそう言ってきたので兄さんは少し驚いたみたいだけど頷いた。
「私の所に来る子達は変な子達ばかりだけど良い子達でね、葵の噂の事も何で生活現場を見て居ないのにそれを信じられるのかとか何故そんな事で嫌いになれるのかとか言っていたよ。だから多分、能力の影響はほとんど無いんじゃないかな?」
「へぇー、面白そうな奴らだな」
「まあね。そんな変わった子達は好奇心が旺盛で鈴矢が退院した日にいつもはほとんどの者が寄り付かないあの場所に結構な人数が向かったのを偶然見て着いて行ったらしい」
「なら葵の笑顔を見たのか」
「ああ、そうみたいだな。あの子達は頭を撫でたいとか言っていたからそういう意味で惚れては居ないみたいだ。だがその時に面白い話を聞いたよ」
いつの間にか暗を抱き締めてる明さんが続きを話した。
「あの現場に居た子が赤木 縁完の事を見て居たみたいでね、気味が悪いって言ってたよ」
「気味が悪い?」
「その子の話だと赤木 縁完はずっと笑っていたらしい」
「笑って?」
「まるで感情が無い様な人形みたいに笑っていたみたいだよ?葵が近づいて来た時に他の二人は凄く嫌そうな顔をしたらしい。それと葵が笑った後に床と友達にもなって居たみたいだが赤木 縁完だけはずっと同じ顔で笑っていたらしいよ?」
「は?俺はあいつのそんな顔見たことねぇけど?」
「、、、紅、明無先生が言っている事は本当だと思うよ。ぼく達の報告を聞いたら分かると思うけどぼく達の話を先に聞く?」
「いや、さっき言った順番通り次は白で良い」
「分かった」
どうやら紫さん達は何かを掴んでいるみたいだ。
「しかし、これは能力の影響があって良かったのかもな。俺の葵に近づく害虫共があまり居ないからな」
「確かにな。けどオレの葵ちゃんが今までよりも襲われるかも知れないって事が分かったな、、、性的な意味で」
「そうだな。わたしの葵に誰かが他意なく触れるだけでもわたし達には業腹なんだがな?それが意味を持って触れようとしたら、、、」
「、、、そいつらは消す。どんな事があってもな。だろう?白、鈴」
「「もちろんだ」」
兄さん達の『心配性、独占欲、愛情』のステータスが一気に上がった様な気がした。
ゲームの時にこの3つのステータスが上がると葵に向けてだけ兄さん達三人の過保護度が上がったのだ。
ちなみにステータスのカンストは100%だ。
なのに紅の葵に対しての過保護度は初めから60%ありそこから上がる事はあるが60%から下がる事はなかった。
(過保護度が90%以上になると兄さんが葵を家から一歩も出さなくなるから学園に来れなくなるんだよね。今の状態だとここに居るみんなには自由に家の中でなら会えるだろうけど、、、もう少し鈴の兄さんと学生生活を楽しみたいから学園に来れなくなるのは嫌だなぁ)
「では、次はわたしの報告だ」
白兄が保健室に来た時から私を抱き締めている兄さんから取り上げて今度は白兄が私を抱き締めてから話し出した。
ちなみに兄さんに抱き締められていたのは保健室に集まった瞬間に幼馴染み組がじゃんけんをして兄さんが勝ったので兄さんが私を抱き締めていた。
(何だろう?何か嫌な予感がする)
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