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第11話
「や…めっ…ぁあああぁあぁあああっ!」
さっきよりも大きい悲鳴が辰巳の口から出る。
僕を助け、かっこよかった辰巳が、今は僕の腕の中でぐずるように泣き喚いている。
「辰巳、可愛い。」
自然に口から出た。
辰巳が僕から離れようと腰を引くのを、ダメだよと言いながら僕の腰を浮かせると、
「う…ごくなっ…」
「うごか…す?」
辰巳の言った意味が分からず、逃げようとする辰巳を追いかけるようにして腰をぐっと辰巳の体にくっつけた。
「も…っ腰をうごか…すなよぉぉぉっ!」
そう悲鳴をあげながらまたも辰巳が僕の腰から逃げようとするので、仕方なくそれを追いかけるようにして、腰を浮かせてぐっと辰巳の体に僕の腰をさっきよりもぐっとくっつけた。
僕の股間が辰巳の中で擦られ、その刺激にぶるっと腰が震えた。
ただ入れておくだけでは得られない快感に、これなら僕もイけるかもと思い辰巳に尋ねた。
「辰巳、もっと擦っていい?」
「こす…る?」
辰巳がはあはあと息を荒げながら、聞き返す。
こうやってさっきみたいにさ、と言って先ほどのように腰を何回か辰巳にくっつけた。
「やぁあああぁあああぁあっ!!!」
辰巳の体がびくびくと震えて、温かくて白い液体がぴゅるぴゅるっと僕のお腹にかかる。
「はぁぁぁ…」
出し切った辰巳が僕にもたれかかって目を瞑り、肩が上下に揺れている。
「大丈夫?辰巳君、大丈夫?」
「…じゃねーよ!無理しやがって…って、まだ全然イってないのかよ?!」
「…ごめん。」
「謝るなって…あぁくそっ!動けよ!」
「え?動くって?」
「お前の言うこするって事だよ。」
「いいの?でも、辛そうだし…。」
「どうせ入ってる間中、苦し…っんだよ!」
「ごめんね、僕がのろまだから…。」
「…ばーか!慣れてないだけだよ!慣れれば、お前の事なんか俺がいくらでもいいようにしてやれるんだからな!」
「辰巳君…」
「いいから、早く動け…擦れって!もう俺がもた…ない…っ!」
僕の首に手を回し、肩に顔をうずめる。
「いくよ?」
辰巳の体がビクンと揺れると、うんと頷いて来るであろう刺激に体を固くする。
先ほどと同じように腰を浮かせて、辰巳の奥に腰を打ち付ける。
「んくぅっ…あぁあぁぁあぁっ…きつっ…ぅううぅぅぁぁあああっ!」
僕の腰に合わせて揺れる辰巳の体を抱きしめる。
そのまま辰巳の体をうつぶせにすると上からのしかかるようにして、勢いよく腰を打ち付けていく。
「ごめん、辰巳!止まらないっ!!」
「…っあぁあぁああ…っる、くるっ!!また…っくぅうぅぅうううっ!!!」
辰巳が首だけ振り向いて、僕にキスをねだる。
唇を合わせながら、辰巳の腕を引っ張るようにして背中をのけ反らせると、僕のモノが根元まで辰巳の中に入って行くのが見える。
「いやぁぁああぁあああっ!おくぅ、き…っついって、もっ…むりぃいいいいっ!」
そう言うと辰巳が再びその体を痙攣させながら、床に白い液体のたまりを作っていった。
「あ…辰巳。僕もイきそ…っ!!」
きゅうきゅうと僕を絞るように動く辰巳の中で僕はついにその欲望を吐き出すことが出来た。
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