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『狼狽』
「口では……」
「舌でぬるぬるされるの気持ち良かっただろ? 錦君が沢山感じてくれて僕も嬉しい」
手を掴まれて、まだ硬さを保つ錦自身を握らせる。
掌に自身の熱量と脈を感じ、思わず手を引こうとするが海輝の手が重なる。
優しいが拒否できない強さで錦の手ごと握り込んだ。
「自分の体だろう? どうなってるか知りたくないの?」
ねっとりと粘液で固まった性毛の感触に声が小さくなる。
「……だっ、て、そんなの」
何て事をしてる。
海輝に見られながら自分でそんな所に触れるなんて。
狼狽し恥らう。
「触ってごらん」
錦のもう片方の手を取り陰嚢へ導く。
屹立だけではない、その下の陰嚢も粘つく体液で濡れて触れた指が滑る。
熱く柔らかい。
柔らかいのに、芯が有り固まってる。
自分の体とは思えない。
手の中で未知の生き物が脈打つ。
何だか気持ちが悪い。
手を引こうとするが海輝が許さない。
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