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『いけない事』

「あ、あっンっ……やっ、待ってくれっやっいや、こんな、いけない事……あぁ、あっあっ」  淫らな音を響かせるのは、何方の手からだろうか。  海輝の手に導かれて擦り上げる性器か。  海輝の手に操られるように自らの手と共に揉みしだかれる陰嚢か。  両手を使い快感を走らせる。 「いけない事か。ふふ、君の口からそんなこと言われると興奮しちゃう。錦君のスケベなオナニーが見れるなんて嬉しいな」 「あっ、あっん、自慰、違うっ駄目だ、手、離してくれ止めて」 「こんなに濡らして嫌とか嘘でしょ」  陰嚢から親指を外し会陰を押し上げる。  喘ぎながら、海輝に包まれた手が自らの意思に反して動いている。  濡れた音、滑る手の中。  羞恥に打ち震えながらも 熱く固まった性器が手の中で脈打つ。  ドクドクと打つ激しさは、手の中から全身へ広がる。

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