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『溢れる』

 上手と言われて錦は得意げに笑う。  得意げな顔を見せた錦に、海輝が微笑む。  幸せそうな笑みに、嬉しくなる。  硬くなった海輝の性器が、力強く脈打つ。  恋人が拙い腰使いを褒めてくれたことが嬉しかった。  感じていることが誇らしいとさえ思った。  小さく呻きが上がり、海輝が錦を執拗に追い詰めた気持ちが何となく理解できた。  恋人が、自分の仕掛ける性技で身悶えている様を見て無感動な人間はいないだろう。 「あぁ……はっ、錦君、そこ好き」  錦と違い恥らう事無く、ありのままを見せる海輝に深い愛情がとめどなく溢れるのを感じる。  海輝の願いを何でも聞きたくなる。

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