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『彷徨う視線』

「んっ、――んっ」  泡立つオイルと粘液、汗が綯い交ぜになりえぐみのある匂いを発たせる。  肌と肌の境界線が無くなったような気がした。  溶けてしまう。  彷徨う視線が不意に結ばれた。  汗を弾けさせて海輝が錦を突き上げる。 「ひっぁ」  腕を引かれ海輝の胸に倒れると、両手で抱きしめられる。  後頭部から項を包む手が、頬へと伸び錦の頤を撫でる。  上向き首を伸ばせば唇を吸われた。  唇を委ね舌先を絡ませながら、まだ硬さの有る性器に尻を擦り付け陰嚢で撫でる。  ぷはっと音を立て、唇を離し激しく腰を上下した。

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